さつまいもダイエットとは?痩せる食べ方や効果を紹介
- 公開日
- 2024年03月08日
- 更新日

さつまいもダイエットは、栄養豊富なさつまいもを主食として取り入れることにより、健康的に体重を管理する方法です。
このダイエット法の成功の秘訣は、さつまいもが低カロリーでありながら、満腹感を与える豊富な食物繊維を含んでいることにあります。
さつまいもは血糖値の急激な上昇を抑制し、長時間満足感を保つことで、間食を減らす助けとなります。また、ビタミンやミネラルも豊富に含まれており、ダイエット中でも栄養バランスを保ちやすくします。
この記事では、さつまいもを活用した健康的なダイエット法を具体的な方法とともに紹介していきます。このダイエットを通じて、健康的な体重管理を目指しましょう。
さつまいもダイエットとは?

さつまいもダイエットは、ご飯をさつまいもに置き換えることにより、高い栄養価と低カロリーのメリットを活かしたダイエット方法です。
このダイエットは、韓国でコグマダイエットとして知られ、アイドルや有名歌手が短期間での減量に成功したと話題になったことから、日本でも大きな注目を集めています(コグマ=韓国語でさつまいも)。
さつまいもは低カロリーでありながら栄養価が高く、食物繊維も豊富に含まれているため、満腹感を得やすく、無理なく続けられる点が特徴です。
- ビタミンA:美肌や視力の維持、免疫機能の強化に貢献する。特にオレンジ色の品種はビタミンAが豊富。
- ビタミンC:抗酸化作用があり、皮膚や骨の健康維持、免疫系の強化に重要な役割を果たす。
- 食物繊維:腸の健康を支え、便秘の予防や解消、血糖値の安定化に効果的。不溶性と水溶性の両方の食物繊維が含まれる。
- ミネラル:カリウムは体内のナトリウムを排出し、高血圧の予防に役立つ。マグネシウムは心臓の健康を支え、骨の健康を維持する。
- ビタミンB群:エネルギー産生のサポートや神経系の健康維持に関与する。特にビタミンB6は、脳の健康と免疫機能のサポートに重要。
- 抗酸化物質:β-カロテンの他、ビタミンCやEも抗酸化作用を持ち、体内のフリーラジカルから細胞を保護し、慢性疾患のリスクを低減する。
このダイエット法によって、健康的な体重減少を目指すとともに、食生活の質の向上も期待できます。
さつまいもがダイエットに役立つ4つの理由

さつまいもがダイエットに役立つ理由としては、以下の4つが挙げられます。
それぞれ詳しく解説します。
1.血糖値の上昇が緩やかになる
さつまいもがダイエットに役立つ理由の一つは、その含有成分である水溶性の食物繊維にあります。
水溶性食物繊維とは、水に溶けやすい性質を持つ繊維のことです。これが消化器系をゆっくりと通過する際に、ゲルのような物質を作り出します。
このゲルが消化を緩やかにすることで、食べ物から糖が血液に吸収される速度を遅らせる効果があります。
糖の吸収速度が抑えられた結果、血糖値の急激な上昇も抑えられ、それに伴うインスリンの急激な分泌も減少します。
インスリンは、血液中の糖を細胞に取り込み、エネルギーとして利用するのを助けるホルモンですが、過剰に分泌されると、余計な糖が脂肪として体内に蓄積されやすくなります。
したがって、水溶性食物繊維の効果による血糖値の穏やかな上昇は、不要な脂肪の蓄積を防ぐのに役立ちます。
2.スムーズな排便を促す
さつまいもには、水溶性食物繊維だけでなく、不溶性食物繊維も多く含まれています。
不溶性食物繊維とは、水に溶けず、消化器系を通過する際に分解されにくい繊維のことです。この種類の繊維は、便の体積を増やし、それによって排便を促進する役割を果たします。
また不溶性食物繊維は、腸内を通る際に、そのままの形で腸壁を刺激し、腸の蠕動(ぜんどう)運動を促します。蠕動運動とは、腸が波のように動くことで内容物を前に押し進める動きのことです。
この過程により、便の通過がスムーズになり、便秘が解消されることが期待できます。便秘の解消は、老廃物の排出を助け、腸内環境を改善し、結果的に健康的なダイエットに貢献します。
3.むくみ対策に役立つ
さつまいもに含まれた豊富なカリウムは、むくみの解消に役立ちます。
カリウムは、体内のナトリウムと水分のバランスを調整することで知られる重要なミネラルです。ナトリウムが体内で水分を保持し、むくみを引き起こす主要因であるのに対し、カリウムは余分なナトリウムを尿として体外に排出することにより、この問題を解消します。
この作用により、体内の水分バランスが改善され、むくみが軽減されるのです。
むくみの解消は、体調改善や見た目の改善に役立ち、ダイエットの過程で体重の減少を実感しやすくなります。さらに、カリウムは筋肉の正常な機能維持にも関与し、適切な運動と組み合わせることでダイエット効果を高めることができます。
カリウムの摂取は、むくみ解消だけでなく、ダイエットにおける体調や見た目の改善にも重要な役割を果たします。
4.腹持ちが良い
さつまいもに含まれる水溶性食物繊維は、食後の腹持ちを良くすることにも貢献します。
水溶性食物繊維は、胃内でゲル状の物質を形成する性質を持っています。
水溶性食物繊維によって形成されるゲル状物質は、消化過程を遅らせることで、食後の満腹感を長く保持します。このゲルが胃の中でゆっくりと消化されることで、胃からの食物の移動が遅くなり、満腹感が長時間続くのです。
この効果は、間食の欲求を減少させ、全体の摂取カロリーを削減することに役立ちます。
また、さつまいもは低カロリーで栄養価が高く、ビタミンやミネラルも豊富に含まれています。そのため、ダイエット中に必要な栄養素を効率よく摂取しながら、満足感を得ることができる優れた食材です。
ダイエット効果が得られるさつまいもの食べ方

ここではさつまいもダイエットを実践する方法について紹介します。さつまいもダイエットを成功させるためのポイントとして、以下の5つが挙げられます。
それぞれ詳しく解説します。
1.1食だけご飯をさつまいも1/2本に置き換える
さつまいもダイエットを実践する際の効果的な方法の一つは、1日1食だけご飯をさつまいもに置き替えることです。
ご飯1杯(約150g)をさつまいも約1/2本に置き換えることで、カロリーと糖質の摂取量を減らすことができます。
具体的には、150gのご飯に含まれるカロリーは234kcalであり、糖質は51.9gです。一方、同量のさつまいもには189kcalと、糖質が42.5g含まれています*。
項目 | ご飯 1杯(150g) | さつまいも 1/2本(150g) |
---|---|---|
カロリー | 234kcal | 189kcal |
糖質 | 51.9g | 42.5g |
この置き換えにより、1食あたり約45kcalのカロリー削減と、9.4gの糖質削減を実現できます。
しかし、毎食さつまいもを食べると飽きが生じ、ダイエットが長続きしない可能性があります。そのため、朝食、昼食、夕食のうち、どれか1食だけをさつまいもに置き換えることをおすすめします。
この方法なら、食事のバリエーションを保ちつつ、カロリーと糖質の摂取を効果的に抑えることが可能です。
- ※栄養成分の含有量に関する参考サイト
- 文部科学省:食品成分データベース
2.おやつを置き替えてもOK
おやつをさつまいもに置き換えることは、ダイエット中の小腹を満たしながらも健康的な食生活をサポートする効果的な方法です。
さつまいもは自然な甘みがあり、食物繊維が豊富でカロリーが比較的低いため、甘いおやつに代わる理想的な選択肢となります。
通常のスナックやお菓子は糖質や脂質が高く、カロリー摂取を増やす原因となりがちですが、さつまいもはこれらを効果的に置き換えることができます。
さつまいもをおやつとして取り入れる際は、蒸したり焼いたりしてシンプルに調理し、追加の糖分や脂質を加えないようにすることが重要です。
また、食物繊維による満腹感が長持ちするため、次の食事までの間、無駄な間食を減らす助けとなります。
3.皮ごと食べる
さつまいもの皮には「ヤラピン」という成分が豊富に含まれています。
ヤラピンには腸の動きを活発にし、健康的な腸内環境を促進する働きがあります。また腸内の善玉菌の活動を支援し、有害な菌の増殖を抑制することで、便通を改善し、ダイエット効果を発揮します。
さらに、さつまいもの皮にはヤラピンのほかにも多くの栄養素が含まれています。ビタミンC、ビタミンB群、ポリフェノールなどの抗酸化物質が免疫力を高め、体の酸化ストレスを軽減します。
これらの栄養素は、皮ごと摂取することで体内への吸収率が高まり、健康維持に欠かせない要素となります。
4.冷やして食べる
さつまいもダイエットを実践する際、調理したさつまいもを冷蔵庫で冷やしてから食べることが重要です。
この方法では、さつまいものでんぷんが一部老化し、「レジスタントスターチ」へと変化します。レジスタントスターチは、消化酵素に抵抗する性質を持っており、体内で食物繊維のように機能します。
具体的には、腸内の善玉菌の餌となり、便秘の改善を助けます。また、血中のコレステロールや中性脂肪のレベルを下げ、食後の血糖値の急激な上昇を抑えることによって、ダイエットだけでなく、全体的な健康維持にも役立ちます。
冷やして保存したさつまいもは長持ちし、忙しい日々の中でも手軽に摂取できるため、健康的な食生活を維持するのに役立ちます。
この簡単な工夫により、さつまいもの持つ可能性を最大限に引き出し、ダイエットを支援することができます。
5.電子レンジを使った調理が簡単
電子レンジを使ったさつまいもの調理方法は、時間も手間もかからずに美味しい冷やし焼き芋を楽しめます。以下に、中サイズのさつまいも1本を使った簡単な手順を紹介します。
材料
さつまいも(中サイズ)1本
調理手順
- ①さつまいもの下準備
- さつまいもをよく洗い、水気を拭き取ります。全体に数か所、フォークや竹串で穴を開けて、蒸気が抜けやすくします。
- ②電子レンジで加熱
- 洗ったさつまいもを耐熱皿に置き、電子レンジ(600W)で5分加熱します。大きさによって加熱時間を調整してください。一度取り出して反対側に返し、さらに4~5分加熱します。
- ③自然冷却
- 電子レンジから取り出した後、さつまいもをそのまま室温で冷まします。この時点で中心までじっくり熱が通ります。
- ④冷蔵庫で冷やす
- 完全に冷めたら、さつまいもをクリングフィルムで包み、冷蔵庫で数時間から一晩冷やします。この冷却過程で、でんぷんがレジスタントスターチに変化し、より健康的になります。
- ⑤完成
- 冷蔵庫から取り出した冷やし焼き芋は、そのままでも、軽く電子レンジで温め直しても美味しくいただけます。
この簡単な方法で、さつまいもの自然な甘みと栄養を、冷たいデザートやおやつとして楽しむことができます。冷やして食べることで、新しい食感と味わいを発見できるでしょう。
さつまいもダイエットの注意点

優れたダイエット効果が期待できるさつまいもですが、実際にさつまいもダイエットを実施するにあたっては、以下の3点に注意する必要があります。
以下、それぞれ詳しく解説します。
1.食べ過ぎると逆効果になる
さつまいもダイエットを実践する際、適量を守ることが重要です。
特に、1食あたりのさつまいもの摂取量は1/2本(約150g)が目安です。この量を超えると、カロリーや糖質の過剰摂取につながり、ダイエットの効果が損なわれる可能性があります。
また、いつもの食事にさつまいもを単純にプラスすることは避けるべきです。その理由は、既存の食事内容に加えてさつまいもを追加することで、全体のカロリー摂取量が増加し、結果として過剰摂取になるからです。
さつまいもを食事に取り入れる場合は、他の炭水化物源(例えば、ご飯やパン)と置き換える形で利用することが推奨されます。
2.ガスが出やすくなる
さつまいもに含まれる不溶性食物繊維は腸内でガスを発生させやすく、これがダイエット中の不快感の原因になることがあります。
不溶性食物繊維は腸を通過する過程で腸内細菌によって分解され、その結果ガスが発生します。このような不溶性食物繊維は、便の体積を増やし、便通を促進する効果がありますが、同時にガスの生成も促してしまいます。
ガス発生を抑えるための対策としては、まずさつまいもの摂取量を徐々に増やし、体を食物繊維の増加に慣らしていくことが重要です。また、水分摂取を増やすことで、不溶性食物繊維が腸内をスムーズに通過しやすくなります。
これらの対策に加え、食事の咀嚼を丁寧に行うこともガスの問題を緩和するのに役立ちます。よく咀嚼することで、食物が細かくなり、腸内細菌が分解しやすくなるため、ガス発生が減少する可能性があります。
さらに、食後に軽い運動を行うことも、ガスの移動と排出を助ける手段として効果的です。歩くなどの軽い運動は、腸の蠕動運動を促進し、ガスが腸管を通過しやすくなります。
これらの対策を組み合わせることで、さつまいもを含む食物繊維豊富な食品の利点を享受しながら、ガスによる不快感を最小限に抑えることができます。
3.カロリーや糖質が増えるような味付けに要注意
さつまいもダイエットでは、調理方法や味付けにも注意が必要です。
さつまいも自体は低カロリーで栄養価が高く、ダイエットに適していますが、脂質や糖質の多い調理方法や味付けを選ぶと、その効果が損なわれる可能性があります。
例えば、バターやマヨネーズを大量に使用する、砂糖やはちみつを加えるなどの調理方法は、カロリーを大幅に増加させます。
ダイエット中にさつまいもを取り入れる際は、シンプルな調理方法を心がけましょう。蒸したり、焼いたりするだけで、さつまいもの自然な甘みを楽しむことができます。
また、調味料を加える場合も、過剰な糖質や脂質の摂取につながらないよう、量に注意してください。
さつまいもダイエットに関するQ&A
-
- さつまいもダイエットでは1日に何g食べて良い?
- さつまいもダイエットにおいて、1日の摂取量の目安は150g(1/2本)です。この量が推奨されるのは、さつまいもが持つカロリーと栄養を適切に管理するためです。150gでは、必要なエネルギーを得られると同時に、過剰なカロリー摂取を防ぎます。さつまいもに含まれる食物繊維は満足感を与えるため、この量であればダイエット中の空腹感を抑えつつ、栄養バランスも保つことができるため、効果的な体重管理に繋がります。
-
- ダイエットにおすすめのさつまいもの食べ合わせは?
- ダイエットにおいて、さつまいもは鶏肉やヨーグルトと組み合わせるのがおすすめです。鶏肉は低脂肪で高タンパク質を提供し、筋肉の維持と成長を支えます。一方、ヨーグルトは腸内環境を整えるプロバイオティクスを豊富に含みます。さつまいもの食物繊維とこれらの食材が相まって、満足感を高めながら消化を促進し、効率的な体重管理をサポートします。この食べ合わせにより、栄養バランスが整い、ダイエット中の身体に必要な栄養素を適切に補給できます。
-
- ダイエットにおすすめのさつまいもの品種はある?
- ダイエットにおすすめのさつまいもの品種として、「鳴門金時」や「シルクスイート」が挙げられます。これらの品種はあっさりした甘みが特徴で、満足感を得ながらも過剰な糖質摂取を抑えることが可能です。一方で、「紅はるか」や「安納芋」は甘みが非常に濃厚で、ダイエット中の摂取には注意が必要です。これら甘みが強い品種は、少量で満足感を得られる反面、同じ重量を食べると糖質摂取量が多くなりがちなため、ダイエット向きではありません。
-
- さつまいもは朝と夜のどちらに食べた方が良い?
- どちらかといえば、さつまいもは朝に食べるのがおすすめです。その理由は、さつまいもが含む複雑な炭水化物が血糖値を安定させ、一日を通じて持続的な満腹感を提供するためです。朝にさつまいもを摂取することで、日中の突然の空腹感や間食への欲求を抑えることができ、全体的なカロリー摂取の管理に役立ちます。また、安定した血糖値は、集中力や活動エネルギーの維持にも役立ちます。
-
- さつまいもを食べるデメリットは?
- さつまいもを食べる主なデメリットは、食物繊維の摂り過ぎによる胃腸障害のリスクです。さつまいもは健康に良い食物繊維を豊富に含んでいますが、過剰に摂取することでガスがたまったり、腹痛を引き起こすことがあります。適量を守ることが、これらの消化器系の不調を避ける鍵です。さらに、さつまいもはカリウムも高く含むため、腎機能障害のある人は摂取量に特に注意が必要です。これは、カリウムの排出がうまく行われず、高カリウム血症を引き起こすリスクがあるからです。適切な量のさつまいもを含むバランスの取れた食事は、健康維持に役立ちますが、個々の健康状態や既存の症状を考慮して摂取量を調整することが重要です。
-
- 調理方法によってさつまいものカロリーが変わる?
- さつまいものカロリーは、焼く、蒸す、煮るなどの調理方法による大きな違いは生じません。これは、これらの手法でさつまいも自体のカロリーは基本的に変わらないためです。しかし、油を使って揚げるなどの調理法は、最終的な料理のカロリーに影響を与える可能性があります。また、砂糖やソースなどカロリーの高い調味料を加えると、さらにカロリーが増加します。そのため、さつまいもを利用したダイエット食として考える際には、調理法や使用する追加の材料に注意が必要です。
さつまいもダイエットについてまとめ

さつまいもダイエットは、ご飯をさつまいもに置き換えるダイエット法です。
血糖値の上昇を緩やかにし、排便をスムーズにするだけでなく、むくみ対策としても効果的であり、さらに腹持ちが良いため、ダイエット中の空腹感を軽減できます。
このダイエット法は、韓国で「コグマダイエット」として知られ、多くのアイドルや有名歌手が実践して成功したことから、日本でも注目されています。
ダイエット効果を最大限に引き出すためには、1食だけ主食をさつまいもに置き換える、おやつを置き換える、皮ごと食べる、冷やして食べる、電子レンジを使った調理をするなどの方法が推奨されます。
しかし、食べ過ぎや不適切な調理方法には注意が必要です。さつまいもダイエットは、身近な食材を利用した簡単で効果的な方法ですが、バランスの良い食生活を心掛けることが成功の鍵です。

痩せる薬の通販ランキング【内科でもらえるダイエット薬】最新版
食事を我慢できない人や、運動をしたくない人におすすめの痩せる薬を紹介。肥満外来で処方されている病院の薬の種類や通販人気ランキングが分かる。