キムチダイエットの効果や実践方法、減量中におすすめのレシピなど紹介
- 公開日
- 2024年04月23日
- 更新日

キムチは韓国の伝統的な発酵食品であり、その独特な味と健康効果で世界中で人気を集めています。近年では、キムチを活用したダイエット法が注目を浴びています。
このダイエット法は、日々の食生活にキムチを取り入れるだけ、という非常に簡単なものです。
キムチは、低カロリーかつ低糖質なだけでなく、乳酸菌や食物繊維といったダイエットに役立つ栄養を豊富に含んだ食材です。
この記事では、キムチダイエットの基本から、なぜそれが効果的なのか、実践する上でのポイント、そして誰もが楽しめるキムチを使ったレシピまで、幅広く紹介します。
カロリーを抑えながら栄養をしっかり摂りたい、新しいダイエット法を探している、そんな方はぜひ読んでみてください。
キムチダイエットとは?

キムチダイエットは、日々の食事にキムチを織り交ぜることにより、健康的な体重管理を目指すダイエット方法です。
このダイエット法の最大の魅力は、その手軽さにあります。これといった準備は不要であり、生活習慣の根本的な変更を必要としません。
キムチは朝鮮半島に起源を持つ発酵食品で、白菜や大根をはじめとする野菜を、唐辛子・ニンニク・ショウガなどで調味し発酵させたものを言います。
漬け方や食材によって本場韓国では200種類以上にも分けられ、その豊富なバリエーションがキムチの魅力の一つです。
キムチがダイエットに適している理由は、その低カロリーかつ低糖質の特性にあります。
キムチは100gあたり約27kcal*という低カロリーで、低糖質な食品。ダイエット中の食事に最適です。
加えて、豊富な食物繊維が満腹感を維持するため、過剰な間食や高カロリー食品への欲求を減少させることに効果的です。
また後述するダイエット効果により、痩せやすく太りづらい身体づくりにも役立ちます。
効果的かつ持続可能なダイエットを実現するためには、キムチを上手に日々の食生活に取り入れることが重要です。
- ※キムチのカロリーに関する参考サイト
- 文部科学省:食品成分データベース
キムチに期待できる3つのダイエット効果

キムチがダイエットに役立つ理由は、その栄養成分と健康に対する複合的な効果によります。
それぞれ見ていきましょう。
1. 脂肪燃焼作用:カプサイシン
キムチを作る際に使われる唐辛子には、カプサイシンという化合物が含まれています。
カプサイシンは、辛味を感じさせる成分ですが、同時に脂肪燃焼を促す効果もあります。
そのメカニズムの一つとして、カプサイシンがアドレナリンの分泌を刺激することが挙げられます。
アドレナリンは、体がストレスや興奮に反応する際に分泌されるホルモンです。カプサイシンを摂取すると、刺激によって体が軽度のストレスを感じ、アドレナリンの分泌が増加します。
アドレナリンは、脂肪細胞内の脂肪分解を促し、脂肪酸をエネルギーとして利用するプロセスを活発化します。
つまり、体内における脂肪の分解とエネルギーへの変換が促進されることで、脂肪の燃焼が促進されるのです。
2. 代謝アップ効果:ビタミンB群
キムチに豊富に含まれるビタミンB群は、脂質や糖の代謝をサポートします。
ビタミンB1(チアミン)は、糖の代謝に関与し、エネルギーの生成を助けます。糖を分解することで、細胞がエネルギーを利用できるようになります。
ビタミンB2(リボフラビン)と、ビタミンB3(ナイアシン)は、脂質と糖の代謝に必要な酵素の生成を促進します。これらの酵素は、栄養素を分解してエネルギーを生み出すプロセスを支えています。
これらの働きにより、体内でエネルギーを効率的に生成できるため、運動時や日常生活でのエネルギー消費が増加し、ダイエットに役立ちます。
3. 腸内環境の改善:乳酸菌
キムチには、腸内フローラ(腸内細菌のバランス)を健康に保つ乳酸菌が豊富に含まれています。
特にキムチなどの発酵食品に含まれる乳酸菌は、他の食品に比べて胃酸に対する耐性が比較的高いと考えられています。
つまり、乳酸菌が腸内まで生きて届く可能性が高いため、腸内フローラの改善に非常に高い効果が期待できます。
腸内の環境が整うことで、代謝の活性化に伴う基礎代謝の向上や、便秘の解消に伴うデトックス効果が期待できます。
また、乳酸菌は脂肪を分解する短鎖脂肪酸を生成するため、脂肪の蓄積を防ぐうえでも有用です。
総じて、乳酸菌の摂取は腸内環境の改善を通じて、ダイエット効果をもたらすことが考えられます。
キムチダイエットの具体的な方法

キムチダイエットを成功させるためには、いくつかのポイントを押さえることが重要です。
ダイエット効果を最大限に引き出すためには、ただキムチを食べるだけではなく、摂取量、タイミング、そして継続性がキーとなります。
以下がキムチダイエットの大切なポイントです。
それぞれ見ていきましょう。
1.1日あたり50gを目安に摂取する
明確な基準があるわけではありませんが、キムチは1日あたり50g程度(小皿1杯分くらい)を目安に摂りましょう。
キムチは、沢山摂れば良いというものではありません。低カロリーながらも塩分を多く含むため、過剰な摂取は高血圧のリスクを高める可能性があります。
キムチには50gあたり1.5g程度の食塩が含まれています*1。対して、1日あたりの適正な食塩摂取量は、男性が7.5g未満、6.5g未満とされています*2。
つまり、1日あたり50gの摂取でも、推奨食塩摂取量の20%程度をキムチだけで満たすことになります。
当然、日々の食事にはキムチ以外の塩分も含まれているため、50g以上のキムチを摂り続けると、慢性的に塩分過多な状態が続くおそれがあります。
- キムチの摂取量に関する参考文献・参考サイト
- ※1:文部科学省:食品成分データベース
- ※2:日本人の食事摂取基準(2020年版)
2.夜ご飯で食べるのがおすすめ
キムチを食べる最適なタイミングは夜ごはんです。
夜は一般的に副交感神経が優位になり、体がリラックス状態に入るため、消化活動や腸の運動が促進されます。
夜にキムチを摂取することで、睡眠中に乳酸菌が腸内で活動しやすくなり、腸内環境の改善とダイエット効果を促進します。
また、夜に摂取することで、翌朝の便通が改善されるというメリットも期待できます。
3.1ヶ月間は継続する
キムチダイエットの効果を実感するためには、最低でも1ヶ月は継続することが推奨されます。
始めてすぐに効果を得られるものではなく、食物繊維や乳酸菌の効果を十分に享受するためには、長期間の継続が不可欠です。
キムチの減量効果が検証されたある研究では、肥満や肥満予備軍の人が、発酵キムチを4週間摂取したところ、体重、BMI、体脂肪の減少が確認されました。
ただし、この研究で摂取されたキムチの量は1日あたり300gです。塩分摂取量を考えると、明らかに摂り過ぎといえます。
キムチのダイエット効果が得られるまでの期間に関して一概にいうことはできませんが、根気強く続けることが大切です。
- キムチの減量効果に関する参考サイト
- [2]Eun Kyoung Kim, et al. "Fermented kimchi reduces body weight and improves metabolic parameters in overweight and obese patients"Nutr Res. 2011 Jun;31(6):436-43.
4.自然発酵キムチを選ぶのがおすすめ
効果的なキムチダイエットを行うためには、自然発酵したキムチを選ぶことが重要です。
市販されているキムチの中には、発酵していないものや、乳酸菌が少ないものもあります。食べやすくて人気の商品である「こくうま」もこれに該当します。*
発酵させたキムチは、乳酸菌が豊富に含まれており、ダイエット効果だけでなく、腸内環境の改善にも寄与します。
発酵キムチを探す際には、パッケージに「熟成発酵」「乳酸発酵」といった記載がある商品を選べばOKです。
またパッケージに「キムチくんマーク」がついているものは、韓国の伝統製法にて発酵されたキムチである証明になります。
画像引用:韓国農水産食品流通公社
非発酵キムチにも食物繊維などの栄養が含まれているため、健康に良いのは間違いありませんが、腸内環境を整える効果が高いのは発酵キムチです。
- ※こくうまの発酵・乳酸菌に関する参考サイト
- こくうまQ&A|東海漬物
5.加熱せずに摂取する
キムチに含まれる乳酸菌は熱に弱いため、加熱せずにそのまま摂取することが望ましいです。
加熱することで乳酸菌が死滅し、腸内環境改善効果が低下してしまう可能性があります。
キムチに含まれる乳酸菌を余すことなく摂取するためには、加熱せずに生のまま食べることが推奨されます。
とはいえ、死んでしまった乳酸菌も、他の腸内細菌のエサになるため、腸内環境の改善に少なからず寄与します。
生のキムチばかりだと飽きてしまうこともあるので、たまには加熱したキムチ料理を楽しむのもおすすめです。
6.ご飯やおかずのバランスも考える
キムチは味が濃いので、ご飯の食べすぎにも注意が必要です。
ダイエット中のご飯の摂取量は、女性であれば並盛1杯(150g)、男性であれば大盛1杯(180g)が目安です。
ご飯だけでなく野菜と一緒に食べるなど、1杯でおさまるようにしましょう。
薄い味が好みであれば、他のおかずは単体で食べるぐらいの薄さが良いでしょう。
ダイエットにおすすめ!キムチを使ったレシピの紹介
キムチダイエットを取り入れた生活に彩りを加えるため、おすすめのキムチレシピを紹介します。
キムチを毎日楽しむためには、レシピのバリエーションを増やすことが重要です。
ここで紹介するレシピを参考に、キムチの持つ多彩な魅力を存分に味わってみてください。
1. 簡単キムチサラダ

このキムチサラダは、手軽に作れるのが魅力です。
キムチを好みの野菜と組み合わせ、サラダとして楽しむだけです。ツナや豆腐を加えて、栄養価を高めるのも良いでしょう。
おすすめの野菜には、大根、キュウリ、ほうれん草があります。ほうれん草を加えることで、鉄分を補給し、栄養バランスも考慮したメニューになります。
サラダは作り置きが可能なため、忙しい時にも役立ちます。
材料(1人前)
- ツナ缶(小):1缶
- 豆腐:100g
- 大根:50g
- キュウリ:1/2本
- ほうれん草:1/2束
- キムチ:50g
- ごま油:小さじ1
- ごま:少々
作り方
- 豆腐をキッチンペーパーで包んで水切りします。約10分ほど置いておくと、余分な水分が抜けます。
- 大根とキュウリは薄切りにし、ほうれん草は食べやすい大きさに切ります。
- キムチも一口大に切ります。
- ツナ缶の油を切り、フレーク状にします。
- 水切りした豆腐を角切りにします。
- 全ての材料をボウルに入れ、ごま油を加えて混ぜます。
- サラダをお皿に盛り付け、上からごまを散らして完成です。
2. ヘルシー豚キムチ

ダイエット中でもがっつりと食べたい時にぴったりの豚キムチ。
豚肉とキムチの組み合わせは、良質なタンパク質とビタミン、脂肪燃焼効果を提供し、リバウンドを防ぎながら筋肉をサポートします。
今回は、高カロリーな豚バラ肉の代わりに、豚モモ肉を使用したヘルシー豚キムチを紹介します。
加熱によって乳酸菌を死滅させないためにも、キムチは炒めずに後入れするのがポイントです。
材料(1人前)
- 豚もも肉(薄切り):100g
- キムチ:50g
- ニラ:1/4束
- 玉ねぎ:1/4個
- にんにく:1片
- サラダ油:小さじ1
- 醤油:小さじ1
- 砂糖:小さじ1/2
- ごま油:小さじ1/2
作り方
- 玉ねぎは薄切り、にんにくはみじん切りにします。ニラは3〜4cmの長さに切ります。豚肉は一口大に切ります。
- フライパンにサラダ油を入れ、中火で加熱します。にんにくを入れて香りが立つまで炒めます。
- 豚肉をフライパンに入れ、表面が軽く焼けるまで炒めます。
- 玉ねぎを加え、よく混ぜながら炒めます。
- ニラを加え、さっと炒めます。ニラは加熱しすぎないよう注意しましょう。
- 醤油と砂糖を加え、全体に馴染むまで炒めます。
- 火を止め、キムチを入れて軽く混ぜ、ごま油を回しかけたら完成です。
3. 納豆キムチ豆腐

納豆とキムチの組み合わせは、栄養価が高く、ダイエットや便秘解消に効果的です。
乳酸菌を活かした食べ方であり、味も相性抜群なので、コンビニでも「キムチ納豆巻き」が販売されています。
一方でカップ入り納豆にキムチを加えた場合、味も量も上乗せされます。ご飯と一緒に食べると、ご飯の量も多くなってしまいがちです。
そこでおすすめなのが、ご飯をカロリー低めの豆腐に置き換えた納豆キムチ豆腐です。
材料(1人前)
- 納豆:1パック
- キムチ:50g
- 豆腐:150g*1
- ごま油:大さじ1
- 卵黄:1個*2
※1:豆腐は、小さめのパック(150g)がセットになっている商品がおすすめです。木綿・絹ごしはお好みで選んでください。
※2:卵白を余らせたくない場合は使わなくても結構です。
作り方
- 納豆のカップに付属のタレを入れ、よく混ぜます。付属のからしはお好みで加えてください。
- おかずの容器に豆腐を乗せ、上から納豆をかけます。
- キムチは必要に応じて食べやすい大きさに刻み、さらに上から乗せます。
- ごま油を入れ、卵黄を乗せて完成です。お好みで醤油やそばつゆ、ネギ、きざみのりを加えてください。
食べ過ぎや臭いなどの注意点

キムチダイエットを始める際には、その効果を最大限に引き出しつつ、健康面でのリスクを避けるためにいくつかの注意点があります。
ここでは、キムチダイエットを行う上で重要な4つの注意点について解説します。
1.食べ過ぎに注意
キムチは低カロリーで栄養価が高いことからダイエット食品として人気ですが、適切な摂取量を守ることが重要です。
1日に推奨される摂取量は50gとされており、これを超えると摂取カロリーが過多になるだけでなく、キムチの塩分による高血圧などの健康リスクも高まります。
また、唐辛子に含まれるカプサイシンが胃腸に負担をかけることがあるため、胃腸が弱い方や辛いものが苦手な方は、特に摂取量に注意する必要があります。
2.栄養バランスを考慮する
ダイエット中はキムチに偏った食生活になりがちですが、1日の食事で必要な栄養バランスを考えることが大切です。
特に、キムチはタンパク質が少ないため、肉類や魚類、大豆製品などタンパク質を含む食品を意識的に取り入れる必要があります。
ダイエット成功の鍵はバランスの良い食事です。キムチダイエットだからといって、キムチばかり食べるのは控えましょう。
3.運動も併用する
キムチダイエットをより効果的にするためには、適度な運動を取り入れることが推奨されます。
消費カロリーを増やし、筋肉量を増やすことで基礎代謝を上げ、より効率的なダイエットを目指しましょう。
ウォーキングやジョギングなど、自分に合った運動を見つけ、日常に取り入れていくことが重要です。
4.臭い対策が必要
キムチ特有のニンニクやネギの強い香りは、口臭の原因となります。
特に外出前や人と接する仕事の前にキムチを摂取する際は要注意です。
キムチを食べた後には歯を磨くか、マウスウォッシュを使って口臭を抑えるようにしましょう。
さらに、冷蔵庫に保管する際には密閉容器に入れることで、他の食品への臭い移りを防げます。
キムチダイエットに関するQ&A
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- キムチダイエットとは何ですか?
- キムチダイエットは、日々の食事にキムチを取り入れることで、健康的な体重管理を目指す食習慣です。キムチの発酵成分が腸内環境を改善し、低カロリーかつ栄養豊富な性質が満腹感を与え、食欲を自然とコントロールするのが特徴です。
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- キムチダイエットの効果は何ですか?
- キムチダイエットには、脂肪燃焼作用、代謝アップ効果、腸内環境の改善などの効果が期待できます。これらはすべて、健康的な体重管理と全体的な健康の向上に寄与します。
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- キムチダイエットを成功させるためのポイントは?
- 成功の鍵は、1日に50gの適量を守り、長期的に継続することです。これにより腸内環境や代謝が改善され、太りづらく痩せやすい身体へと変わっていきます。キムチダイエットを実施する際には、塩分の過剰摂取に注意し、バランスの良い食事と適度な運動を組み合わせることが重要です。
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- キムチダイエット中に注意すべきことは何ですか?
- キムチダイエット中は、キムチの塩分による健康リスクや、カプサイシンによる食欲増進の可能性に注意する必要があります。また、キムチだけに偏った食生活にならないよう、栄養バランスを考慮した食事を心がけることが大切です。
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- 自然発酵キムチとは何で、なぜ重要なのですか?
- 自然発酵キムチとは、人工的な発酵促進剤を使わずに自然のプロセスで発酵させたキムチのことです。自然発酵のキムチは乳酸菌が豊富で、これが腸内環境の改善やダイエット効果を高めるため、キムチダイエットにおいて特に推奨されます。
キムチダイエットのまとめ

キムチダイエットは、キムチを日々の食事に取り入れることにより、手軽に健康的な体重管理を目指す方法です。
キムチの発酵成分が腸内環境を改善し、低カロリーで栄養豊富な性質が食欲をコントロールします。
ダイエットに役立つ理由として、脂肪燃焼作用や代謝アップ、腸内環境改善などがあります。
成功のカギは、1日50gの適量を守り、特に夜に摂取することで腸内環境の改善とダイエット効果を促進することです。
しかし、塩分の過剰摂取や食事の栄養バランスを崩さないよう注意が必要であり、適度な運動と組み合わせることで効果はさらに高まります。
日々の生活にキムチを上手に取り入れ、その健康効果を最大限に活用しましょう。

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