グルコバイの飲み方「服用のタイミングと使用上の注意」について
グルコバイの飲み方(用法・用量)
下記の用量を守って、食前に水またはぬるま湯と一緒に服用してください。
1回の用量 | 50mgの場合 … 2錠 100mgの場合 … 1錠 (アカルボースとして100mg) |
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1日の服用回数 | 3回(朝・昼・晩) |
服用のタイミング | 食前 |
通常、グルコバイは1回100mgを1日3回、食事の直前に服用してください。
ただし、初めてグルコバイを使用する場合は、まず50mgから服用を開始しましょう。これは、副作用の度合いをみるためです。もし副作用が出ても、健康を害するほどではなければ、100mgに増量できます。高齢者の方も同様に、50mgから飲みはじめるようにしてください。
グルコバイを服用するタイミング
グルコバイの服用は食前がベストタイミング
グルコバイを服用するベストタイミングは、食事を摂取する直前です。しっかりと効果を発揮させるために、毎回の食事の10分前程度には服用しましょう。
食事で摂取した炭水化物は、小腸で糖分へと分解されます。アカルボースは、αグルコシダーゼ(分解者)の働きを抑えることで、ブドウ糖への分解を遅らせます。
グルコバイは、炭水化物と分解者の間に割って入らなければならないので、食前に服用しておく必要があります。
飲み忘れの対処法
グルコバイは、飲み忘れに気づいたタイミングが食事中か食後かで、対処法が変わってきます。
- 食事中に飲み忘れに気がついた
- 消化が始まらないうちなら、気がついた時点で服用します。
- 食後に飲み忘れに気がついた
- すぐには服用せず、次の食事を待ちましょう。
食事中にグルコバイの飲み忘れに気がついた場合は、その時点で服用します。消化が進んでいない状態なら、途中からでも効果はあります。
食後に飲み忘れたと気づいた場合には、焦って服用しないでください。摂取した食事の消化や分解が始まれば、効果は減少します。薬と一緒に消化することが大切なので、食後の服用ではアカルボースの効果が発揮されません。
次回の食事では、食べはじめる前に服用しましょう。もちろん、忘れた分をまとめて服用するのは避けてください。効果だけでなく副作用も強く出てしまう可能性があります。
グルコバイと他の薬を併用する注意点
グルコバイに限らず、糖尿病を治療する上で、他の薬と併用することは多くあります。グルコバイも、メトホルミンなどの糖尿治療薬と併用が可能です。しかし、低血糖には十分に注意をしましょう。
グルコバイは食前、メトホルミンは食後に服用する薬です。どちらかに合わせていっしょに服用してしまうと、互いに効果が得られなくなります。併用する場合には、必ずそれぞれの服用方法を守りましょう。
メトホルミンにはインスリンの効きを良くする効果があるため、グルコバイとの併用で血糖値が下がり過ぎることがあります。血糖降下剤との併用は、少ない量から始めましょう。
グルコバイの服用と食事・運動
グルコバイは食事や運動の療法で効果がない場合に服用を開始します。しかし、服用すれば食事・運動療法を終わらせて良いということではありません。グルコバイの服用と一緒に食事・運動療法は続けていきましょう。
グルコバイと食事の関係
血糖値を下げることは大切ですが、上げないことも同様に重要なことです。
血糖値が上昇しやすい炭水化物や糖の量には十分気をつけましょう。食事の内容も、炭水化物や糖を先に摂取すると吸収されやすくなります。まずは糖質の低い物から食べ始め、ゆっくり食べることでも血糖値の上昇を防ぐことができます。
グルコバイは食事の糖の吸収に作用します。食事ができない時は服用を止めましょう。また、血糖値が下がりきっていない状態で食べ物を摂取すると、さらに上がってしまいます。高血糖である時間が伸びてしまうのは注意しないといけません。
食事と食事の間隔は6時間程度で、最低でも4〜5時間は空けることでコントロールしやすくなります。
グルコバイの服用と運動の関係
血糖値を下げてくれるインスリンの効果のため、筋肉量を減らさないようにすることも大切です。
無理のないウォーキングやストレッチなどを継続的に行うことで、激しい運動などは必要ありません。血糖値はグルコバイを服用するとともにコントロールされてきます。肥満の場合にはインスリンを必要以上に使うことになります。減量をすることでインスリンの効き目が改善され、血糖値のコントロールもされやすくなります。
1回の運動で効果は2〜3日続きますので、毎日行うこともありません。ウォーキングができなければ室内でストレッチするなどをして、筋肉量を減らさないようにしましょう。