グルコバイの副作用「頭痛、腹痛、便秘、低血糖のリスク」について
グルコバイの主な副作用
- <主な副作用>
- 放屁、お腹の張り、腹痛、下痢、便秘、吐き気、頭痛、めまい、肝機能検査値の上昇など。
グルコバイの副作用は放屁(おなら)、お腹の張り、腹痛、下痢、便秘、吐き気などです。副作用は主に消化器系、肝機能系に分けられます。
腹部の張りなどの消化器系
グルコバイの副作用で消化器系の症状は、放屁の増加(15.8%)、お腹の張り(13.3%)、下痢(1.1%)、腹痛(1.0%)、便秘(0.9%)などです。これらはいずれも軽い副作用です。
副作用が消化器系に出るのは、腸での吸収遅延によるものです。炭水化物の消化が遅くなると、腸の中に長い時間留まることになります。腸内の細菌によってガスが発生することでお腹が張ったり、おならの回数が増えるのです。
体に大きな影響を与えることはなく、服用を続けることで軽減されてきます。通常の生活に支障が出るようであれば、医師に相談をしましょう。
だるさなどがある肝機能系
グルコバイの副作用で肝機能系に異常が出る場合があります。AST・ALT・γ−GTPなどの酵素の数値が上昇した場合は、肝炎や肝硬変などに注意が必要になります。
糖尿病を発症してしまうと、健常の人より肝がんになるリスクが約2倍ほどに上がってしまいます。すでに肝臓などに注意が必要な人は、服用中に検査をしておく必要があります。
グルコバイの重篤な副作用
グルコバイの重篤な副作用としては低血糖や腸閉塞、重度な肝臓機能障害、黄疸、高アンモニア血症などがあります。発症する確率はかなり低くなりますが、服用前に認識はしておきましょう。
グルコバイは低血糖になりにくい
糖尿病の治療薬の服用で多く挙げられる副作用は低血糖で、グルコバイは発症の可能性が低い薬です。単体の服用では発現率は0.1%未満、血糖降下薬との併用でも0.1%〜5%未満です。
血糖値とは血液の中にある糖の濃度のことで、健常の場合は空腹時で70〜110mg/dl程度、食後でも120mg/dlを超えることはありません。
低血糖とは血糖値が60mg/dl以下になり、気分が不快になったりふるえ、吐き気、動悸などの症状が出てきます。
45mg/dl以下になると眠気やめまい、強い疲労感などで、30mg/dl以下になると意識がもうろうしたり深い昏睡状態に陥るとされています。
しかし、個人差があり、60mg/dl以下でも意識がもうろうとしたりすることもあります。低血糖の症状は大まかに把握しておきましょう。
血糖値は血液検査や測定器がないと判別ができませんので、症状が出た場合はしっかり対処しましょう。
低血糖になったらブドウ糖の摂取
グルコバイを服用してる場合、低血糖になったらブドウ糖を10g程度摂取をします。
グルコバイの効果は腸内での糖の摂取を遅らせることなので、通常の糖分では分解と吸収に時間がかかってしまいます。ブドウ糖を摂取すれば分解する必要がないため、すぐに吸収され、血糖値が上がります。
ブドウ糖を持っていない時に低血糖になったら、糖分の摂取をして解消します。砂糖の場合は20g程度、糖分の入った飲料の場合は150〜200mL程度です。現代ではノンシュガーや血糖値の上がらない甘味料が多くあります。甘い物で安心していては対処にならないので注意が必要です。
15分〜20分程度で回復しない場合は、再度ブドウ糖や糖分を同量摂取します。
低血糖以外の症状
低血糖の他にいくつかの副作用も挙げられています。
腸閉塞はおならやお腹の張りがある他に、腹痛が続いたり嘔吐などの症状があります。発現率は0.1%未満です。
肝臓機能の低下により、倦怠感や吐き気などがあります。さらに黄疸で皮膚や眼球が黄色く変化する場合もあります。肝硬変の場合は便秘などから高アンモニア血症が悪化し、けいれんや意識が薄れることもあります。
いつも以上に変化を感じるような場合は、すぐに医師や薬剤師に相談しましょう。