ザイロリックの飲み方「発作時の服用法とアルコールの影響」について
ザイロリックの飲み方(用量・用法)
下記の用量を守って、水またはぬるま湯と一緒に服用してください。
1回の用量 | 1錠 (アロプリノールとして100mg) |
---|---|
1日の服用回数 | 服用開始7日目まで … 1回 服用開始8日目から … 2〜3回 |
- ザイロリックの注意事項
- <使用に関して>
ザイロリックの使用開始時に一時的な痛風発作が起きる可能性があります。 - <使用禁忌>
下記に該当する方は使用しないでください。
アロプリノールに過敏症がある - <使用注意>
下記に該当する方は使用前に医師に相談してください。
肝疾患の病歴がある、腎機能障害がある、高齢者(65歳以上)、相互作用を招く可能性がある薬を服用中(メルカプトプリン、アザチオプリン、ビダラビン、ワルファリンカリウムなどクマリン系抗凝血剤、クロルプロパミド、シクロホスファミド、シクロスポリン、フェニトイン、テオフィリンなどキサンチン系薬剤、ジダノシン、ペントスタチン、カプトプリル、ヒドロクロロチアジド、アンピシリン) - <併用禁忌薬>
特にありません。
ザイロリックを服用する際は通常、1日2〜3回に分けて、1日の最大量200〜300mgを摂取します。ただし、ザイロリックの飲み始めには注意が必要です。
ザイロリックの服用を始めると、体内の尿酸値が変動します。もちろん服薬による正常な作用ですが、尿酸値の変動により、一時的に痛風発作が出やすくなる可能性があります。
最初の1週間は、急激な尿酸値の変化を防ぐためにも1日100mgから飲み始めましょう。
ザイロリックを服用するタイミングは、食後が推奨されています。食後に服用することで、副作用が出にくくなります。
ザイロリックを使用している最中は、水分を多めに摂取しましょう。できるだけ多くの水分を摂取することで、結石の形成を抑制する効果が期待できます。1日の尿量を2リットル以上にすることが目安です。
痛風発作時におけるザイロリックの飲み方
痛風発作が起こっているときは、ザイロリックを服用してはいけません。痛風発作中に血中の尿酸値が変動すると、発作が悪化するケースがあります。
痛風発作の治療には、コルヒチン、NSAIDsなどを使用します。
コルヒチンは前兆期に用いると発作をおさえる効果があります。NSAIDsは炎症を鎮静化するために用いられます。NSAIDsが使用できない場合は、ステロイドの使用も検討されます。
ザイロリックの内服治療をすでに開始している方に痛風発作があらわれる場合もあります。その際、ザイロリックの服用は原則的に継続します。ザイロリックに加えて、コルヒチン、NSAIDs、ステロイドなどを併用した治療が行われます。
ザイロリックの使用上の注意点
腎臓に障害のある方は、減量や服用間隔の延長が必要となる場合があります。また、ザイロリック服用中は、アルコールを控えるようにしましょう。
腎機能に障害がある方は用量や服用間隔に要注意
腎障害のある方は用量を減量したり、服用間隔をできるだけ空けたりする必要があります。。
腎臓の機能が低下すると、ザイロリックの有効成分アロプリノールと代謝物オキシプリノールの排泄が遅れます。これらの血中濃度が上昇したままになり、副作用が強まる恐れがあります。
腎不全の方がザイロリックを服用した場合は、重篤な副作用の発現が増加する傾向にあります。死亡例も報告されているため、十分に注意しましょう。
アルコールはなるべく控える
ザイロリックを服用しているときは、アルコールを控えましょう。
ザイロリックのインタビューフォームには、アルコールとの相互作用についての記載はありません。 飲み合わせが悪いという事はありませんが、飲酒は痛風や高尿酸血症に悪影響を与えます。
プリン体を多く含むビールは特に避けましょう。ただし、ビールだけを控えればよいというわけではありません。プリン体の有無に関わらず、アルコール飲料は代謝する際に血中の尿酸値を上昇させます。
尿酸値を下げるためには、飲酒を控えることが大切です。
ザイロリックはいつまで飲み続ける?
ザイロリックを服用する期間に、明確な決まりはありません。各患者の痛風や高尿酸血症の症状に合わせて治療期間が決定されるので、服用する期間も利用者によって異なります。
尿酸降下薬の長期服用の研究もあまり行われていません。このため、治療期間の期限も定められていません。長ければ年単位で治療を続ける場合もあります。
生活習慣の改善を心がけて服用期間を短縮する
痛風の治療期間が短くなるよう、積極的に生活習慣の改善に取り組みましょう。
痛風や高尿酸血症は生活習慣病のひとつです。生活習慣を見直すことで、病状は改善に向かいます。食事療法、飲酒制限、適度な運動、肥満の解消は特に推奨されています。
尿酸値が6.0mg/dL以下で安定しており、ザイロリックの服薬の中止を検討している場合は、医師に相談しましょう。いちど尿酸値が下がっても、治療を中止すると痛風発作が再発することがあります。
治療を終えるタイミングを自分で判断するのは困難です。医療機関に相談することをおすすめします。