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ニゾラールクリームの効果「完治までの期間・効かない場合」について

ニゾラールクリームの効果と効能

効能と効果
白癬(足部白癬、体部白癬、股部白癬)、皮膚カンジダ症(指間びらん症、間擦疹、乳児寄生菌性紅斑)、癜風
(1) 塗布面において真菌の細胞膜の機能を低下させます。

ニゾラールクリームは、1日1回の塗布で真菌が原因の感染症を治療する抗真菌薬です。有効成分のケトコナゾールが、水虫やカンジダなどの真菌を殺菌します。また、脂漏性皮膚炎に有効な唯一の抗真菌薬です。

足白癬に対して約7〜8割の有効性が確認されている

ニゾラールクリームの効果は、真菌感染症の患者245例を対象に行われた臨床試験で確認されています。臨床試験では感染症患者に1日1回、ニゾラールクリームを塗布しました。臨床試験の結果は、真菌感染症の種類ごとに以下のような結果となりました。

疾患名 有効率 症例数
足白癬 71.4% 65/91例
体部白癬 80.9% 38/47例
股部白癬 94.6% 35/37例
カンジダ性間擦疹 93.8% 15/16例
カンジダ性指間糜爛症 91.7% 11/12例
乳児寄生菌性紅斑 100% 8/8例
癜風 97.1% 33/34例

一般的な水虫として知られている足白癬は、245例のうちもっとも多い91例が対象となりました。4週間のあいだ塗布し続けたところ、71.4%にあたる65例で足白癬が完治しました。

足白癬の臨床試験では、重度の足白癬に分類される角質増殖型水虫も含みます。外用薬では治療がむずかしい角質増殖型水虫を含む結果としては、十分な有効性だと考えられています。

ニゾラールクリームの有効性に関する調査は、販売開始後にも行われています。2,709例の患者のうち、80%にあたる2,166例に完治が確認されました。

臨床試験と販売後の調査からも、足白癬に対して7〜8割の確率で症状を改善できることがわかっています。

体部白癬や股部白癬にも十分な効果を発揮する

ニゾラールクリームの効果は、体部白癬や股部白癬などの真菌感染症にも効き目を発揮します。

体部白癬や股部白癬は、足白癬の感染が拡大して発症のリスクがある感染症です。股部白癬は鼠径部に発生し、体部白癬は手や足、頭皮以外の場所に発生します。臨床試験では、どちらの感染症にも高い有効性が確認されました。

体部白癬は臨床試験で47例が対象となりました。ニゾラールクリームを使ったところ、38例に改善が確認されました。体部白癬への有効性が80.9%であることがわかりました。

股部白癬は臨床試験で37例が対象となりました。ニゾラールクリームを使ったところ、35例に改善が確認されました。股部白癬への有効性が94.6%と、とても高いことがわかりました。

ニゾラールクリームは体部白癬や股部白癬に対して、とても高い有効性を持つ治療薬といえます。

8割の脂漏性皮膚炎に有効

ニゾラールクリームは脂漏性皮膚炎にも効果がある唯一の抗真菌薬です。

脂漏性皮膚炎は頭皮や眉間など皮脂の分泌が活発な部位に起きる感染症です。常在菌であるマラセチア菌が原因となって発症します。ニゾラールクリームの臨床試験では、脂漏性皮膚炎に対する有効性も確認されました。

臨床試験では148例が検証の対象となりました。1日2回、4〜8週間のあいだ塗布し続けたところ、79.1%にあたる117例で十分な有効性が確認されました

この結果からニゾラールクリームは脂漏性皮膚炎に有効な唯一の抗真菌薬として承認を受けました。

真菌の細胞生成を阻害して効果を発揮する

ニゾラールクリームの抗真菌作用は、真菌の生命活動に必須なエルゴステロールの生成を阻害することで発揮します。エルゴステロールの生成を阻害すると細胞膜が障害を引き起こし、真菌の生命活動が停止します。

ニゾラールクリームの効果は、有効成分ケトコナゾールによって発揮されます。ケトコナゾールはエルゴステロールを生成する酵素シトクロムP450の働きを阻害します。シトクロムP450を阻害するとエルゴステロールの生成量が減り、十分な供給量を維持できず真菌の細胞膜に障害が発生します。

細胞膜は真菌の生命活動に欠かせない役割を担っています。細胞膜の障害によって生命活動が行えなくなると、真菌が除去され足白癬やカンジダなどの感染症が改善します。

ニゾラールクリームは真菌の細胞膜にのみ抗真菌作用を発揮する

ニゾラールクリームは細胞膜に障害を起こし、真菌を除去する薬です。真菌にのみ効果を発揮するため、高い安全性を持っています。

人間の細胞にも真菌と同様に細胞膜があり、生命活動の重要な役割を担っています。しかし、人間の細胞膜は真菌と異なり、エルゴステロールによって生成されていません。ケトコナゾールはエルゴステロールを選択して作用するため、人間に影響はありません。

ニゾラールクリームは真菌の細胞膜にのみ効果を発揮する医薬品です。

真菌感染症が完治するまでに必要な期間

約4週間ほど塗り続けると足白癬が完治する

ニゾラールクリームで足白癬を治療するには、約4週間のあいだ使い続ける必要があります

ニゾラールクリームは塗布後、皮膚表面の真菌を素早く除去します。皮むけや水ぶくれなど足白癬の症状は数日で解消されます。

真菌は肌の奥深くにも潜んでおり、肌の新陳代謝によって皮膚表面へと移動します。真菌は皮膚表面に移動することでニゾラールクリームによって除去できます。したがって、ニゾラールクリームで足白癬を治療する際は、皮膚の新陳代謝に必要となる約4週間ほどの時間がかかります。

足白癬以外の感染症は2週間の塗布で完治できる

ニゾラールクリームは体部白癬や股部白癬、皮膚カンジダ症、癜風に対して、2週間の塗布で十分な効果が得られます。

ニゾラールクリームの臨床試験は、足白癬と脂漏性皮膚炎を除く6種の感染症で1日1回、2週間の塗布による検証が行われました。その結果、6種の感染症すべてで80%を超える有効性が確認されました。ニゾラールクリームは塗布する感染症次第では2週間で十分な効き目が得られる治療薬です。

ただし、膣カンジダ症に対してニゾラールクリームは効果を発揮しません。膣内の患部にクリームを塗布することができないためです。膣カンジダ症を治療する場合は、膣カンジダ症に適した別の治療薬を使いましょう。

約4〜8週間塗り続けると脂漏性皮膚炎が完治する

ニゾラールクリームが脂漏性皮膚炎に十分な効果を発揮するには、1日2回、約4〜8週間使い続ける必要があります。

脂漏性皮膚炎の原因となるマラセチア菌は、皮膚環境の悪化によって増殖する真菌です。脂漏性皮膚炎の患部は皮膚の抵抗力が弱くなり、マラセチア菌が増殖しやすくなっています。脂漏性皮膚炎を完治するには、マラセチア菌の増殖を抑制しつつ、頭皮環境を正常な状態に戻す必要があります

ニゾラールクリームを使うと皮膚表面のマラセチア菌が除去されます。皮膚に残ったマラセチア菌も、塗布を続けることで新陳代謝に合わせて除去されます。ニゾラールクリームが十分な効果を発揮するために要する時間は、頭皮環境が正常化する約4〜8週間程度です。

十分な効き目を得るために指示された期間使い続ける

ニゾラールクリームの十分な効果を得るには指示された期間、患部に使い続けることがもっとも重要です。

ニゾラールクリームを使うと、皮膚表面の真菌は素早く除去されます。数日の経過で症状は改善しますが、その際、塗布を中止すると皮膚の奥深くに潜む真菌がその場に残ります。時間の経過により残った真菌が活動を再開すると、感染症が再発してしまいます

ニゾラールクリームの効果を十分に得るためには、決められた期間を守り、使い続けることが大切です。

ニゾラールクリームが効かない場合

真菌が原因の感染症以外には効かない

ニゾラールクリームは真菌を除去するための医薬品です。真菌が原因の疾患でなければ効果を発揮できません。真菌感染症以外に使っても症状が改善することはありません

足の皮が剥ける、水ぶくれなどの症状が発生すると足白癬を疑い、ニゾラールクリームを塗布する方がいます。しかし、これらの症状は、足白癬以外の疾患でも発生する可能性があります。

代表的な足白癬に似た疾患には、以下の5種類があげられます。

  • 湿疹
  • 皮膚炎群
  • 汗疱
  • 掌蹠膿疱症
  • 疥癬

これらの疾患の治療にはニゾラールクリーム以外の別の医薬品が必要です。ニゾラールクリームを一定期間使っても症状が改善しない場合、一度医師の診察を受けに行きましょう。

重度の真菌感染症には効かない場合が多い

ニゾラールクリームの効果を発揮させるには、有効成分を皮膚に十分浸透させる必要があります。重症化した真菌感染症にニゾラールクリームを使っても効かない可能性があります。

足白癬が重症化すると、爪白癬と角質増殖型水虫の2種類に変化する場合があります。

爪白癬は爪に足の真菌が感染して発症し、角質増殖型水虫は足の皮膚が硬化し徐々に肥大化していく状態です。

これらの感染症にニゾラールクリームを使っても硬い爪や皮膚によって有効成分の吸収が阻まれて、十分な効果を発揮できません。硬化した患部が内部の真菌を守るため、どちらも外用薬では治療が難しい感染症です。

爪白癬や角質増殖型水虫は症状が進行すると立って歩けなくなる恐れもあります。早急な治療が必要な状態であるため、内服できる抗真菌薬を利用して早期の治療を目指しましょう。

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