ヘルペス検査キットは、単純ヘルペスウイルス2型の抗体検査用ツールです。付属のランセットを使って、指先から採取する血液で検査ができますので、ご自宅でもヘルペスの感染状態が確認できます。15分程度で検査結果がわかります。JAL Innovation(ジャルイノベーション)社より製造販売されています。
ヘルペス検査キットの特徴
ヘルペス検査キットは、単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2)の抗体が血中に存在しているのかを調べるための血液検査ツールです。その場で検査結果がわかる使い捨てタイプの検査キットですので、自宅にいながらHSV-2の感染状態を確認できます。
HSV-2は性行為により一度感染すると体内から完全に除去できないため、性器へルペスや口唇ヘルペスが再発を繰り返す原因になります。ヘルペス検査キットで抗体の有無を把握しておくことは、不定期で再発するへルペスに備えるためだけでなく、他者への二次感染を予防するうえでも重要です。
適した使用時期はHSV-2の初感染から1ヶ月後以降です。
ヘルペス検査キットが陽性反応を示すためには、体内で一定量以上の抗体が生成されなければなりません。検査に必要な量の抗体が生成されるまでには、HSV-2の初感染から少なくとも約1ヶ月、最大で3ヶ月ほどかかります。
ヘルペス検査キットを使用に適した期間の目安は、HSV-2の初感染から1ヶ月後以降です。
ヘルペス検査キットが検知するHSV-2の抗体は、初感染から最大量まで増加した後、多少の増減を繰り返しながらも生涯にわたって一定以上の水準を維持します。ヘルペス検査キットは、HSV-2の初感染から3ヶ月以上が経過していれば、ほぼ確実に陽性反応を示します。
使用するタイミングが早すぎると、仮にHSV-2に感染していたとしても、ヘルペス検査キットの結果は陰性を示します。ヘルペス検査キットの正確な結果を得るためにも、十分な量のIgGが生成されていない可能性が高い感染後1ヶ月未満の使用は控えましょう。
陰性反応の信頼性は定期的な再検査によって高くなります。
ヘルペス検査キットの陰性反応は、過去1ヶ月以前にHSV-2の感染がなかった可能性が高いことを意味します。ヘルペス検査キットを使用した結果が陰性だった場合でも、検査が終了した時点でHSV-2に感染していないとは言い切れません。ヘルペス検査キットが示す陰性反応の信頼性は、HSV-2の感染機会となる性行為やオーラルセックスを控えつつ定期的に再検査して、同じ結果が繰り返し認められることで高くなっていきます。
ヘルペス検査キットの使い方
ヘルペス検査キット 取扱説明書(PDF:525KB)
ヘルペス検査キットには「テスト装置・スポイト・サンプル希釈液・アルコールパッド・ランセット(穿刺針)」の5点が入っています。それぞれの用具は常温状態で使用し、検査の直前に取り出してください。検査の手順は以下のとおりです。
- アルコールパッドを開封して、指の穿刺する部位をきれいに拭きます。
- ランセットを用いて指の腹の部分を穿刺します。
- スポイトで5μlの血液を採ります。
- Sの目印があるくぼみに5μlの血液を垂らし、サンプル希釈液を1滴(50μl)加えます。
テスト結果は15分後を目安に判定します。
ヘルペス検査キットは、テスト装置の中央部にあるCおよびTの位置に紫色の線が現れるかどうかによってHSV-2の感染の既往を判定します。
テスト結果はサンプル希釈液を滴下してから15分後に表示されている線までが有効です。15分経過するまでは途中で線が出現することがあり、表示が陰性から陽性に変わることがあります。陽性から陰性になることはありません。
線の表示パターンに応じた検査結果
CとTの両方に表示あり |
陽性 |
Cだけに表示あり |
陰性 |
Tの位置だけ又は両方に線の表示なし |
テスト失敗 |
正常に検査が実施できていればCには必ず線が現れます。Cに線が見えない場合はテストの失敗を意味しますので、新しいヘルペス検査キットを用意して再度テストを行ってください。
陽性の場合、Tの線は抗体濃度により色の濃さが変化します。抗体濃度が低いと薄く、高いと濃くなります。
- ヘルペス検査キットの注意事項
- <使用に関して>
初回使用後に廃棄してください。複数回の使用は認められていません。
サンプルとして採取する血液は感染力を有している可能性があるため、他の人が触れることがないようにしてください。