プリリジーの副作用「吐き気、下痢、起立性低血圧」について
プリリジーの主な副作用
プリリジーは世界で初めて認められた早漏改善薬です。服用するだけで射精に至るまでの時間を3〜4倍まで延長できます。
主な副作用として以下の症状が報告されています。
- <主な副作用>
- 吐き気、めまい、頭痛、口の渇き、下痢、傾眠、疲労、不眠、起立性低血圧症(立ちくらみ)、鼻づまりなど。
プリリジーの副作用は、セロトニンの増加に伴って起こります。めまいや頭痛、吐き気、下痢などが生じやすいです。
プリリジーはSSRIの1つで、体内のセロトニンを増加させる医薬品です。セロトニンの受容体は、消化管にあります。消化器系の副作用が出やすいのはそのためです。
しかし、副作用の頻度は1%から10%程度と他のSSRIに比べて低く、安全な薬といわれています。比較的多いのは消化器症状の副作用です。また、まれに生じる起立性低血圧には注意しましょう。
プリリジーは吐き気や下痢が生じやすい
プリリジーの主な副作用として吐き気や便秘、下痢など消化器症状がみられます。複数回使用することで症状が出なくなるので、最初はつらくても徐々に楽になってくるケースも多いといわれています。
プリリジーの服用で吐き気や下痢が生じやすいことには、理由があります。また、対策も可能です。それぞれ見ていきましょう。
プリリジーの服用で消化器症状が出やすい理由
プリリジーの服用による吐き気や下痢の原因は、セロトニンです。脳内のセロトニンが減少すると、ノルアドレナリンが増えて、抑うつ・緊張・不安などを引き起こし、早漏の原因となります。プリリジーはSSRIに分類される薬で、このセロトニンの作用を高め、早漏を改善するのです。
しかし、このセロトニンの90%以上は、実は胃腸に存在しているのです。プリリジーを服用すると、一時的に胃腸のセロトニンも刺激されてしまうため、そこから吐き気や下痢の症状が生じることがあるのです。これがプリリジーの副作用で吐き気や下痢が多い理由と考えられます。
プリリジーはSSRIの中でも副作用は少ないですが、体質によっては生じます。しばらく服用すれば身体が慣れ、胃腸の働きも落ち着いていくので、継続的に服用してみるようにしましょう。
プリリジーの吐き気・下痢の対策
プリリジーで吐き気や下痢が生じやすいのは上記の通りです。対策は様子をみるか、胃薬を飲むかの二通りとなっています。
様子をみる
プリリジーの服用で症状が出るにせよ、性行為に支障がないならば、我慢して服用を続けましょう。
プリリジーを始め、SSRIによる吐き気や下痢は、飲み始めが一番生じやすいです。ほとんどのケースでは、身体が薬に慣れていくにつれて、吐き気や下痢も生じなくなります。
SSRI薬が身体に慣れてくるには、一般的に1週間から2週間の時間がかかるといわれます。一度身体が慣れてしまえば、快適な性生活を送れるようになるでしょう。
胃薬を使う
どうしても吐き気が辛いときや胃腸に不安がある場合には、胃薬を使いましょう。
主に以下の薬が吐き気や下痢には効果が高いです。
- 制吐剤
- 制酸剤
- 胃粘膜保護剤
- 胃腸運動調律薬
この中でも胃腸運動調律薬が一番効果が高いといわれています。胃腸に不安がある場合は、プリリジーの飲み始めから胃腸運動調律薬を服用しましょう。
プリリジーはしばらく服用すれば、吐き気などの副作用が出にくくなります。その後は胃薬を中止しても問題ありません。
起立性低血圧には注意する
プリリジーを服用すると、まれに起立性低血圧を引き起こすことがあります。過去に失神や立ちくらみなどの起立性低血圧で既往歴のある人は注意しましょう。
起立性低血圧とは、立ち上がった時に血圧が低下したり、場合によって失神したりする症状をいいます。
起立性低血圧は、脱水症状が出ている時に生じる可能性が高いです。プリリジーを服用する場合は、コップ1杯以上の水と一緒に飲むようにしましょう。また、脱水症状の場合は、プリリジーを服用しないようにしましょう。
以下のような状態でプリリジーを服用すると、起立性低血圧を起こしやすいです。
- 過去4時間から6時間に何も飲んでいない場合
- 長時間汗をかいている場合
- 高熱、下痢、体調不良などの状態
- 失神しそうな時(気分が悪い、めまいがする、頭がぼーっとする、混乱する、汗をかく、心拍が異常な時など)。
- 気絶しそうな時(気分が悪い、頭がくらくらする、混乱している、汗をかく、心拍に異常があるなど)
立ち上がったときに頭がくらくらする時は、頭が他の部分よりも低くなるようにして、横になりましょう。横になれない場合は、頭を膝の間に挟んで座ります。これは万が一、失神してしまった時に転倒して怪我をしないようにするためです。膝の間に頭を置いて座るなどして、気分が良くなるまで待ちましょう。
プリリジーを何度か服用してこれらの症状が出ないとわかるまで、服用後は車や重機を操縦しないようにしましょう。
また、プリリジーを服用している際に起立性低血圧が生じた場合は、薬の服用を止めて医師に相談しましょう。