ヤスミンの飲み方「飲み始めるタイミングや生理日の移動方法」について
下記の用量を守って、毎日決まった時間に水またはぬるま湯と一緒に服用してください。1〜21日間服用したら、7日間の休薬期間を設けましょう。
1回の用量 | 1錠 |
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1日の服用回数 | 1回 |
休薬期間 | 7日間 |
- ヤスミンの注意事項
- <使用に関して>
HIV感染および他の性感染症を防止するものではありません。これらの感染防止にはコンドームを使用してください。
喫煙は血栓症や心血管系の障害が発生しやすくなるリスクがあります。使用に際して禁煙してください。 - <使用禁忌>
下記に該当する方は使用しないでください。
ドロスピレノンまたはエチニルエストラジオールに過敏症がある、高齢者(40歳以上)、未成年者、喫煙者、妊娠中、授乳中、エストロゲン依存性腫瘍(乳癌、子宮内膜癌)、子宮頸癌、異常性器出血がある、血栓症静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患、片頭痛、肺高血圧症、心臓弁膜症、糖尿病、血栓症素因がある、抗リン脂質抗体症候群、肝障害、肝腫瘍、脂質代謝異常、高血圧(軽度除く)、耳硬化症、妊娠中に黄疸、持続性そう痒症、妊娠ヘルペス、腎障害、急性腎不全、手術前4週以内、術後2週以内、産後4週以内 - <使用注意>
下記に該当する方は使用前に医師に相談してください。
乳癌の往診歴がある、乳癌の家族歴がある、乳房に結節がある、血栓症の家族歴がある、肥満、耐糖能異常、軽度の高血圧(妊娠中の高血圧の既往も含む)、心疾患、腎疾患、ポルフィリン症、テタニー(筋肉の痙攣)がある、てんかん - <併用禁忌薬>
下記の薬品を服用中の方は使用前に医師に相談してください。
C型慢性肝炎などウイルス血症の治療薬(オムビタスビル水和物、パリタプレビル水和物、リトナビル配合剤など)
ヤスミンの基本的な使い方は、1日1回1錠を水かぬるま湯で飲みます。食事の有無に関わらず飲めますので、好きなタイミングを決めて使いましょう。
ヤスミンは1錠に含まれた有効成分の量が統一されています。裏面に飲む順番が記載されておりますが、どこから飲み始めても問題ありません。
服用を中止すると、約2〜3ヶ月ほどの経過で妊娠できる状態に戻ります。使っても不妊になることはありませんので、安心してお使いいただけます。
なるべく24時間の服用間隔を守って使う
ヤスミンを飲むときは、避妊効果を維持するためにできるだけ24時間の服用間隔を守りましょう。避妊効果は体内のホルモンバランスを一定に保つことで発揮します。体内から女性ホルモンが大きく減ると避妊効果が消える可能性が生まれます。
ヤスミンは女性ホルモンが大きく減る前に補充し、ホルモンバランスを維持するために服用しています。1〜2時間前後であれば問題ありませんが、なるべく毎日決まった時間にヤスミンを服用しましょう。
生理の初日から飲み始めるのが基本
ヤスミンを飲み始めるタイミングは、生理の初日が最も適しています。
避妊効果はヤスミンの飲み方と密接な関係があり、生理の初日に服用を始めれば1日目から効果が発現した状態と同等の避妊が成立します。そのため、生理の初日に飲み始める方法が、ヤスミンの基本的な飲み方として決められています。
ヤスミンを飲む場合、1シートにある21錠を飲む期間と7日の休薬期間を合わせた28日を1サイクルとして考えます。1日1回1錠を毎日決まった時間に服用し、1シートにある21錠をすべて飲みましょう。21錠を飲み終えたら7日間の休薬期間に入ります。休薬期間は、生理を発生させる期間です。7日が経過したら1サイクルが終了します。次の日から新しいシートの1錠目を服用しましょう。
ヤスミンの服用は、服用期間と休薬期間を1サイクルとして何度も繰り返します。
生理開始から5日以内に飲めば避妊を期待できる
ヤスミンを飲み始める場合、生理の開始から5日以内であれば避妊効果を損なわずに済みます。
ヤスミンの服用は、避妊効果の観点から生理の初日が最も適しています。
しかし、うっかり飲み忘れる人は多くおり、何日までなら避妊効果を損ねずに済むのか検証が行われました。その検証から、生理が始まっても5日以内であれば避妊効果を大きく損なわずに飲み始められることがわかっています。
ヤスミンを生理初日に飲めなくても5日以内であるならすぐに服用を始めましょう。また、遅れて飲み始めた時、妊娠に不安を感じるのであれば、7日間はコンドームなど別の避妊法も行いましょう。
条件を満たせばいつでも服用を始められる
ヤスミンを飲み始める場合、自分の妊娠の有無がはっきりしていればいつでも服用を始めることができます。
ヤスミンを使い服用時点から避妊を成立させるためには、生理開始から5日以内の使用が適しています。ですが、服用開始直前の避妊効果を考えなければ生理が終わった後や始まる前など時期にかかわらず、いつでもヤスミンの服用を始められます。
飲み始めから1〜2週間は避妊効果が全くありません。念のために1〜2週間は性交を避けたり、別の避妊法を併用しましょう。
また、生理期間以外から飲み始める場合、妊娠が成立していない状態でなければなりません。妊婦がヤスミンを服用する場合、胎児へのリスクが高まります。妊娠中のヤスミンの服用は避けなければなりません。
1週間以内に性交を行っている場合は、服用前に何らかの方法で妊娠していないことを確認しましょう。
生理を週末に重ねないサンデースタート法
ヤスミンの飲み方には、生理初日から飲み始める方法の他にサンデースタート法と呼ばれる飲み方があります。
服用の開始日を生理が起きてから最初の日曜日に変える方法です。週末に生理が重ならないように調整できる方法として知られています。
日曜日から飲み始めることで生理の開始が平日となり、週末に生理の重い日が訪れなくなります。そのため、週末に重要な予定を入れたい女性に適しています。
サンデースタート法の場合も生理の初日から遅れての服用開始となります。生理の開始後5日以内であれば問題ありませんが、使用開始から7日間は性交を避けたり、別の避妊法を併用しましょう。
生理をコントロールする方法
ヤスミンは服用する錠剤の数を増減することで、生理が発生するタイミングを前後にずらすことができます。この仕組みを利用することで生理が始まるタイミングを調整することができます。
生理が始まるのは1シートの錠剤を飲み終えて休薬期間に切り替わったタイミングです。女性ホルモンの供給を止めることで、体内の女性ホルモンの量が急激に減少し、生理が発生します。
ヤスミンは錠剤を増減して休薬期間の場所を移動することで生理のタイミングをずらすことができます。
生理を遅らせる飲み方
生理を予定日より遅らせたいときは、遅らせたい日数分だけヤスミンの錠剤を追加します。追加する錠剤は、通常と同じように1日1錠を服用しましょう。任意の日数分錠剤を飲み終えたら7日間の休薬期間に入ります。その後、通常の飲み方と同じよう次のシートの服用を開始します。
生理を遅らせる場合、使用中の1シートの他に、別のヤスミンが1シート必要になります。
生理の遅延に明確な限度はない
低用量ピルによる生理日の遅延に関して、日数の限度は明確には決められていません。日本国外では生理の発生を3ヶ月延長した場合の臨床試験が行われたり、年間の生理回数を4回に減らす飲み方が考案されております。しかし、子宮内膜への影響や避妊の正確性を考慮すると、生理の遅延は必要最低限に留めることが望ましいでしょう。
生理を早める飲み方
生理を予定日より早めたいときは、早めたい日数分だけヤスミンの錠剤を減らします。早めたい日数分だけ錠剤を服用せずに休薬期間に入りましょう。7日間が経過したら通常の飲み方と同じよう次のシートの服用を開始します。使用しなかった錠剤は破棄しましょう。
飲み忘れたときの対処法
ヤスミンを飲み忘れた場合、飲み忘れた日数によって対応が変わります。自分が飲み忘れた日数に合わせて適した方法を選びましょう。
1日飲み忘れた場合
ヤスミンの服用予定時間から24時間以内に飲み忘れに気付いた場合は、気が付いた時点でヤスミンを1錠服用します。その後、その日の服用予定時間にも再度服用しましょう。飲み忘れた日は、24時間以内に2錠を飲むことになりますが、翌日からは通常通り1錠を飲みます。
ヤスミンは飲み忘れたとしても1日以内であれば避妊効果が消えることはありません。1日以内に飲み忘れに気が付いた時は、すぐに1錠を服用して使い続けましょう。
ただし、服用予定時間から1日以上が経過した場合、念のために7錠以上連続してヤスミンを服用するまでは、別の避妊法を併用しましょう。
2日以上飲み忘れた場合
ヤスミンを服用予定時間から2日以上飲み忘れた場合、その時点で服用を中止します。その後、改めて生理が来たら、新しいシートに切り替え、1から飲み始めます。
最後の服用から2日以上の間隔が空いてしまった場合、女性ホルモンの量が減り、十分な避妊効果の維持が難しくなります。そのため、一度避妊の継続をあきらめて、新たに最初から服用を行う必要があります。
ヤスミンを2日以上飲み忘れた場合、別の避妊法を行いながら次の生理を待ちましょう。
ヤスミンの服用をやめる場合
ヤスミンの服用を中止するときは、生理周期のことなどを考えると、できるだけ1シートを使い切るタイミングがおすすめです。別のピルに切り替える場合も、1シート分を飲み終えて、1サイクルが終了したタイミングで行いましょう。
次の休薬期間まで服用を続ける
ヤスミンの服用をやめる時は、なるべく1シートの錠剤を飲み切ってから中止します。
ヤスミンは服用を中止すると、数日後に生理出血が起こります。錠剤を中途半端に残した状態で服用をやめると生理出血が前にずれ込み、周期が大きく乱れることになります。
生理期間が前倒しになるだけですので、大きな問題になることはあまりありません。しかし、生理周期が望まないタイミングに移動する可能性もありますので、緊急性を要さない場合は、次の休薬期間まで服用を続けることが推奨されています。
他の低用量ピルに切り替える時は1サイクルが終了するまで続ける
ヤスミンから別の低用量ピルへ切り替える場合、現在のシートを飲み終え、1サイクルが終了した時点で行います。
休薬期間中は女性ホルモンの供給がなくなるため、体内の女性ホルモンの濃度が薄くなります。そのため、副作用のリスクが減少し、安全に次の低用量ピルへと切り替えることができます。ヤスミンから別の低用量ピルに切り替える時は、休薬期間を終えた後に行いましょう。また、別の低用量ピルからヤスミンへと切り替える場合も同様に、休薬期間を終えたタイミングで行いましょう。