ヤスミンの副作用「太りやすい?ニキビは出やすい?」について
ヤスミンの主な副作用
ヤスミンは、2種類の女性ホルモンによって、避妊を可能にする低用量ピルです。
ホルモンバランスを変化させることで、体を避妊に適した状態へと促し、高い避妊効果を発揮します。女性の体は、ホルモンバランスの変化によって影響を受けるため、その結果として頭痛や悪心などの副作用が発生します。
- <主な副作用>
- 頭痛、胸の張りや痛み、悪心(吐き気)、腹痛、不快感など。
よくある副作用は頭痛や胸の張り
ヤスミンの主な副作用は、頭痛や吐き気などの症状です。ヤスミンの服用による大幅なホルモンバランスの変化が原因となって発症します。
女性の体はホルモンバランスの影響をとても受けやすくできています。ヤスミンの避妊効果は女性ホルモンを摂取することで、体内のホルモンバランスが排卵後の黄体期や妊娠初期に近い状態へと変化することで得られます。
体が黄体期から妊娠初期に近い状態に変化するため、その期間に発生しやすい頭痛や悪心などの症状が副作用として発症しています。ヤスミンの主な副作用は、以下の発症率で確認されました。
副作用の症状 | 発現率 |
---|---|
頭痛 | 10.7% |
胸の張りや痛み | 8.3% |
吐き気や嘔吐 | 4.5% |
下腹部痛や不快感 | 2.3% |
精神の不安定 | 2.3% |
妊娠初期に発生する頭痛や悪心など様々な不快症状は、マイナートラブルとも呼ばれています。女性ホルモンを摂取するヤスミンは、マイナートラブルと似た症状が副作用として起こります。
マイナートラブルは使い続けると自然に解消される
ヤスミンの主な副作用は、時間の経過と共に自然と解消されます。
ヤスミンの副作用はホルモンバランスの大きな変化が原因となって発生します。ヤスミンを使い続けると体内の環境が変化した状態に体が慣れ、ホルモンバランスが安定します。ホルモンバランスの乱れが解消されるため、頭痛や悪心などのヤスミンの副作用は、自然と解消されていきます。
ヤスミンの副作用は服用初期に発症しやすく、時間の経過と共に自然と解消されていきます。
吐き気や嘔吐の症状には注意する必要がある
ヤスミンの服用中に嘔吐の副作用があらわれると避妊効果が低下する恐れがあります。
ヤスミンの効果は服用後、女性ホルモンが体に吸収されることで維持されています。ヤスミンの服用後、1〜2時間以内に嘔吐すると女性ホルモンが十分な量、体に吸収されない可能性があります。十分な女性ホルモンを吸収できないことで、避妊効果が弱くなる可能性があるため、ヤスミンの服用中は吐き気や嘔吐といった症状に注意する必要があります。
また、下痢のような症状が長期的に続くと女性ホルモンが吸収できず効果が弱まる恐れがあるため、注意が必要です。
不正出血は排泄されずに残った子宮内膜
ヤスミンの副作用には、不正出血も確認されています。
休薬期間を終えた後、新しいシートの服用を開始してから1〜2週に報告されています。不正出血は、生理期間外に起きる女性器からの出血です。生理期間に排出されずに残った子宮内膜が何らかの原因で剥がれ、血液となって排出されています。
ヤスミンの服用中は休薬期間に生理出血が起きます。稀に休薬期間を終えても子宮内膜がすべて剥がれず、ヤスミンの服用を再開することで中途半端に残ってしまう場合があります。残った子宮内膜が飲み忘れなどによるホルモンバランスの変化により、中途半端な時期に剥がれると不正出血は発生しています。そのため、残った子宮内膜がすべて排出されることを待てば不正出血は自然と解消されます。休薬期間から1〜2週間の不正出血であれば強く心配する必要はありません。
ただ、不正出血が休薬期間から3週間続く場合は、ヤスミンの副作用以外の原因が考えられます。不正出血が3週間ほど続く場合は、病院で医師の診察を受けましょう。
ヤスミンはニキビやむくみが少ない低用量ピル
ヤスミンは、ニキビの悪化や体毛の増加、体のむくみといった、低用量ピルに付き物の副作用が少ない低用量ピルです。
アンドロゲン作用が弱いのでニキビや体毛の増加が起こりづらい
ヤスミンなら、ニキビや体毛の増加などの副作用が心配な方でも安心して避妊にお使いいただけます。
避妊効果の発現に必要な黄体ホルモンには、男性ホルモンと同じアンドロゲン作用があります。アンドロゲン作用により皮脂腺が活発化することで、ニキビや体毛の増加といった副作用が発現します。
ヤスミンに黄体ホルモンとして配合されているドロスピレノンは、アンドロゲン作用が弱い女性ホルモンです。従来の低用量ピルに比べて、ニキビや体毛の増加といった、副作用の発現率が低下しています。
利尿作用により体のむくみが起こりづらい
ヤスミンは、体のむくみが起こりにくい低用量ピルです。むくみの発生を防ぐことで体重の増加を抑制できます。
低用量ピルに配合されている黄体ホルモンには、体に水分を溜めやすくする働きがあります。服用中は余分な水分を体に溜めてしまうため、むくみが発症しやすくなり、体重の増加も確認されています。
ヤスミンに配合されたドロスピレノンは、水分の排出を促す利尿成分でもあります。服用している間は、水分の排出が促されるため、体に余分な水分が溜まりません。適切な水分が維持されることで、むくみを抑えて体重の増加を防ぐことができます。
ヤスミンの成分は血栓症のリスクが高い?
ヤスミンに限らず、低用量ピルを使用すると、副作用として血栓症のリスクが存在します。血栓症は、血管内に発生した血の塊により、血流が阻害される疾患です。重篤な副作用であり、命の危機にも関わります。
有効成分ドロスピレノンを含んだ低用量ピルは、従来の低用量ピルよりも血栓症のリスクが高い可能性があります。低用量ピルの血栓症リスクを比較した研究では、ドロスピレノンに関してリスクの増加はない、3倍程度に増加するといった意見が多数あげられています。そのため、ヤスミンの使用を開始する前には、血栓症のリスクを考慮する必要があります。
血栓症の副作用には危険因子として知られている項目があります。40歳以上、喫煙者、BMI25を超える肥満、家族に血栓症の経験者がいるなどの項目がありますので。思い当たる女性は必ず医師の診察を受けてから使用を開始しましょう。
また、ヤスミンの服用中は、脚の痛み、腫脹(身体の一部が腫れる)、息切れ、胸痛、しびれ、視界の悪化など血栓症の初期症状に注意しましょう。思い当たる症状が発症した場合は、すぐに医師の診察を受けましょう。