バルトレックスの飲み方「服用期間やアルコールの影響」について
- バルトレックスの注意事項
- <使用禁忌>
下記に該当する方は使用しないでください。
バラシクロビルあるいはアシクロビルに過敏症がある - <使用注意>
下記に該当する方は使用前に医師に相談してください。
腎障害、高齢者、妊娠中、授乳中 - <併用注意薬>
下記の薬品を服用中の方は使用前に医師に相談してください。
プロベネシド、シメチジン、ミコフェノール酸モフェチル、テオフィリン
妊娠中にバルトレックスを服用すると母子に影響を与える可能性があります。妊娠中または妊娠している可能性がある方は、治療の有益性が副作用の危険性を上回ると判断された場合にのみ使用できます。妊娠中だけでなく授乳中もバルトレックスの服用には注意してください。
性器・口唇ヘルペスの飲み方(用法・用量)
1回の用量 | 500mg錠の場合 … 1錠 1000mg錠の場合 … 1/2錠 (バラシクロビルとして500mg) |
---|---|
1日の服用回数 | 2回(朝・晩) |
服用する期間 | 5日間 |
服用間隔 | 必ず12時間空けること |
1回500mgを1日2回服用します。
性器・口唇ヘルペスに対するバルトレックスの正しい飲み方は、1回1錠(500mg)を朝晩1日2回です。
性器および口唇ヘルペスの治療には有効成分のバラシクロビルを500mg配合しているバルトレックス500mg錠が最適です。1錠の中に1回の服用に必要な成分量を含んでおり、1箱分を使い切れば性器・口唇ヘルペスの治療は終了です。朝と晩の服用には12時間は間隔をとってください。
基本的な服用期間は5日間です。
服用期間は基本的に5日間とされています。高熱やリンパ節の膨張などの重い症状を伴う急性型ヘルペス(初発型性器ヘルペス)では、投与期間を10日間まで延長して服用できます。
通常のヘルペス治療において、5日間の服用で症状が治らない、または悪化してしまった場合には他の治療に切り替えてください。
飲むタイミングが早いほど短い期間でヘルペスを治します。
バルトレックスの飲み方において最も重要なのが、ヘルペスを発症したらすぐに飲むということです。
ヘルペスウイルスの増殖が最も活発に行われる発症初期にバルトレックスを飲むことで効果的にウイルスの増殖を抑制できます。特にウイルスの増殖期が短い再発性のヘルペスにおいては、発症から6時間以内の服用が望ましく、遅くとも24時間以内の服薬が必須とされています。
患部がムズムズしてきたら早めに服用する
性器・口唇ヘルペスを最短で治すコツは、発症の前兆を感じた時点で服用を始めることです。ヘルペスの症状が現れる直前には、ムズムズとした痒みやチクチクとした痛みなどの前兆を感じることがあります。このような前兆を感じた時点でバルトレックスの服用を始められた場合、ヘルペスの発症を未然に防ぐことも可能です。
性器ヘルペスの再発抑制治療における飲み方
1回の用量 | 500mg錠の場合 … 1錠 1000mg錠の場合 … 1/2錠 (バラシクロビルとして500mg) |
---|---|
1日の服用回数 | 1回 |
服用する期間 | 最低3ヶ月 |
服用間隔 | 必ず12時間空けること |
性器ヘルペスの再発予防治療では、バルトレックスを1日1回、1回1錠(500mg)が正しい飲み方です。
1年に10回以上の再発をくり返している場合は、再発予防治療中でも性器ヘルペスが発症してしまうことがあります。そのような際には、一時的にバルトレックスの用量は1回500mgのままで服用回数を1日2回に切り替えてください。通常の治療時と同様に5日間の治療を行った後に、再び1日1錠の飲み方に戻します。
再発抑制の服用期間は3ヶ月が目安となります。
性器ヘルペスの再発抑制には、バルトレックスを長期的に服用します。一般的には、3〜6ヶ月のあいだ持続して飲めば再発することがほとんどなくなるとされています。添付文書や日本性感染症学会のガイドラインでは、1年の服用期間が推奨されており、必要があれば服用を継続します。
帯状疱疹の飲み方(用法・用量)
1回の用量 | 500mg錠の場合 … 2錠 1000mg錠の場合 … 1錠 (バラシクロビルとして1000mg) |
---|---|
1日の服用回数 | 3回(朝・昼・晩) |
服用する期間 | 1. 帯状疱疹の場合 … 7日間 2. 水ぼうそうの場合 … 5〜7日間 |
服用間隔 | 必ず8時間空けること |
1回1000mgを1日3回服用します。
帯状疱疹を発症した際のバルトレックスの飲み方は、朝昼晩の1日3回、1回あたり1000mgです。1000mg錠なら1回1錠の内服で十分な用量を服用できます。水ぼうそう治療での飲み方は帯状疱疹と同じく、1日3回、1回1000mgです。服用間隔は帯状疱疹・水ぼうそうともに8時間は空けてください。
バルトレックス1000mg錠は、1錠の中に帯状疱疹の治療に必要な成分量が配合されています。1箱には錠剤が21錠入っており、帯状疱疹の治療においては1箱分をすべて使い切ります。
服用期間は7日間です。
帯状疱疹に対するバルトレックスの投与期間は7日間です。たとえ途中で症状が治まったとしても、必ず最後まで飲み切ってください。飲み始めのタイミングは最初の皮疹が現れてから3日以内が望ましいとされています。遅くとも5日以内に飲み始めましょう。服薬のタイミングが遅くなると、症状が悪化したり、後遺症である帯状疱疹後神経痛に移行したりするリスクが高まるため、注意が必要です。
7日間使用しても治らない場合には他の治療方法を検討してください。
水ぼうそうの服用期間は5日間です
バルトレックスを水ぼうそうの治療に使用する場合、基本的に5日間を投与期間とします。症状の具合によっては、7日間まで服用期間を延長するケースもあります。皮疹が出現してから2日以内に服用を開始することが望ましいとされています。
5〜7日間の服用で治らないか、症状が悪化するようなことがあれば別の治療方法を試してください。
アルコールや飲み忘れなど服用の注意点
お酒は飲んでも平気?
バルトレックスの服用期間中の飲酒は止めておいたほうが無難です。
アルコールとバルトレックスは直接的に作用し合うことはないため、服用期間中の飲酒は禁忌に指定されているわけではありません。とはいえ、アルコールには血管を拡張させる作用があり、皮膚の炎症反応を激しくしてしまいます。ヘルペスの治りが悪くなる可能性があるため、服用期間中の飲酒は避けましょう。
飲み忘れた時はどうすればいい?
バルトレックスを飲み忘れた場合には、気付いた時にすぐに1回分を服用してください。その際に気を付けなくてはいけないのは、決して2回分を一度に飲んではならないということです。飲み忘れに気付いたタイミングが次の服用時間に近ければ、飲み忘れた分は飛ばして次の服用から普段通りに飲んでください。
飲み忘れた場合でも、ヘルペスで12時間、帯状疱疹で8時間の服用間隔を必ず守って飲んでください。
飲み過ぎると効かなくなる?
バルトレックスは、たとえ頻繁に飲んだとしても薬は効きづらくなることはありません。
バルトレックスには、薬の作用機序とウイルスの増殖機構の関係から、ヘルペスウイルスに耐性化されにくいという特性があります。ヘルペスは再発しやすい疾患のため普段からバルトレックスを内服しているというケースは少なくありませんが、飲み続けることでヘルペスが効かなくなることはありません。