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セマグルチドが配合されている通販商品

セマグルチドの最新ニュース

セマグルチドの新たな可能性に関するニュースや研究結果を紹介します。

セマグルチドは2型糖尿病および肥満症の治療薬であり、日本で正式な適応となる疾患はこの2つのみです。一方、最近の研究報告によって、セマグルチドが他の疾患・障害にも役立つ可能性が出てきています。

ここではそうした研究報告をもとに、セマグルチドの新たな適応となりうる疾患・障害を紹介します。

『米国では2型糖尿病に起因する慢性腎臓病に追加承認』

2025年1月28日、アメリカのFDA(米食品医薬品局)は、2型糖尿病患者の慢性腎臓病に対してセマグルチドの外用薬を追加承認しました。用途は慢性腎臓病を合併した2型糖尿病患者における腎不全リスクの低下です。

追加承認は、上記の患者を対象としたセマグルチド(製品名:オゼンピック)の臨床報告に基づいています。

(翻訳)医師たちはすでに、2型糖尿病を管理し、糖尿病患者の心疾患リスクを低減するためにOzempicを使用しています。『タイムズ』紙の報道によると、この措置は、2型糖尿病と慢性腎臓病の両方を患う人々がOzempicを使用することで、透析や臓器移植などの腎臓関連合併症のリスクが24%低下するという研究結果に基づくものです。

2025年1月30日:FDA Approves Ozempic to Protect Kidneys in Patients With Type 2 Diabetes

セマグルチドが腎不全の予防に有益であることが客観的に示されています。

『2型糖尿病による心臓や血管の重大疾患への有益性』

セマグルチドの内服薬は2型糖尿病において、心臓や血管の重大疾患の予防効果も期待されています。代表的なのは心血管死、心筋梗塞、脳卒中の3大疾患です。

予防効果は、上記3大疾患において、セマグルチドの投与による発症リスクの変化を調べる臨床試験で示されたものです。

(翻訳)アメリカ心臓学会年次学術集会(ACC.25)で発表された研究によると、経口製剤のグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体作動薬セマグルチドを服用している人は、平均4年の追跡調査で、プラセボを服用している人に比べて心血管死、心臓発作、脳卒中を発症するリスクが14%低かったことが示されました。

2025年3月29日:Oral Semaglutide Reduces Cardiovascular Events by 14% at Four Years

セマグルチドは2型糖尿病患者において、心臓や血管の重大な疾患を防ぐのに役立つと述べています。

『抗精神病薬による体重増加への有益性』

セマグルチドは通常の肥満症に加え、抗精神病薬の副作用としての体重増加にも効果が期待されています。抗精神病薬は、主に統合失調症の治療に用いられる薬です。この薬の服用期間中は体重が増えやすくなるため、治療にあたっては体重コントロールも重要です。

抗精神病薬の副作用による体重増加に対しては、セマグルチドとメトホルミン(糖尿病治療薬)を使って効果を比べる試験が行われました。(Management of obesity with semaglutide or metformin in patients with antipsychotic-induced weight gain (MOSA): a non-randomised open-label pilot study, [リンク])試験では対象患者に両剤を16週間投与し、体重の変化量が測定されました。結果、セマグルチドはメトホルミンより顕著に体重の減少が認められました。

セマグルチドは抗精神病薬による体重増加に対して、安全かつ効果的な選択肢であると述べています。

セマグルチドの禁忌事項

下記に該当する方はセマグルチドを使用しないでください。

セマグルチドを含んだ薬で過敏症(薬物アレルギー)を起こしたことがある

過敏症はセマグルチドに限らず、全ての医薬品において起こり得るアレルギー症状です。オゼンピックなどセマグルチドを含んだ薬を飲んで過敏症を起こしたことがある方は、セマグルチドを使用できません。該当する方が再度セマグルチドを摂取すると、過敏症が重症化するおそれがあります。

1型糖尿病

インスリンがほとんど出ないタイプの糖尿病です。インスリン製剤による迅速な治療が必要です。

糖尿病性ケトアシドーシス

主に1型糖尿病で起こりやすい合併症です。血糖値が急激に高くなって身体が酸性になる危険な状態です。インスリン製剤による迅速な治療が必要です。

糖尿病性昏睡・前昏睡

血糖値の急激な上昇により意識がなくなる、またはぼんやりしている状態です。インスリン製剤による迅速な治療が必要です。

2型糖尿病における重い感染症や手術などの緊急時

2型糖尿病患者が、肺炎や敗血症など重度の感染症にかかった場合や、手術をするような場合、血糖値が不安定になります。このような場合、インスリン製剤による血糖コントロールが優先されます。

セマグルチドの働きと効果

効能・効果
2型糖尿病、肥満症
(1) 食事療法および運動療法で十分な効果が得られなかった場合に有効です。
(2) 重度の肥満および生活習慣病や肥満関連の健康障害を発症している肥満に有効です。

一般名:セマグルチド

2型糖尿病および肥満症の治療に用いられる薬です。GLP-1受容体作動薬と呼ばれるタイプの薬で、注射薬および内服薬の2種類があります。日本では注射薬としてオゼンピックとウゴービ、内服薬としてリベルサスが認可されています。

2型糖尿病の治療に使われるのは、オゼンピックとリベルサスです。食事療法や運動療法だけでは血糖値(血液中の糖の濃度)が下がらない場合に使われます。血糖値が高くなったときにだけ作用するため、他の糖尿病治療薬と比べて、低血糖(血糖値が下がりすぎた状態)が起こりにくいという特徴があります。

肥満症の治療に使われるのは、ウゴービです。BMIが35以上であるなど、特定の条件*を満たす、肥満の程度が比較的重い方にのみ処方されます。脳に働きかけて食欲を抑えるため、食事量を自然に減らす効果が期待できます。

*ウゴービの処方条件に関して詳しくは以下の記事をご覧ください。

関連ページ

抗肥満薬「ウゴービ」保険適用の条件や価格、取扱病院など徹底解説

ウゴービに関する詳細な情報です。処方条件の他にも効果や副作用、使い方、注意点などウゴービを網羅的に紹介しています。

また、美容クリニックなどで行われるメディカルダイエットにおいては、オゼンピックおよびリベルサスも処方されています。処方においてウゴービのように厳密な基準は定められていませんが、適応外処方になるため、健康保険は適用されません(自由診療)。

GLP-1受容体を活性化して働く仕組み

セマグルチドは、GLP-1と呼ばれるホルモンと同様の働きをします。GLP-1は、血糖値や体重のコントロールなど体内で重要な役割を果たすホルモンです。体内に吸収されたセマグルチドは、GLP-1の代わりに、このホルモンの受容体と結びつきます。すると受容体が活性化し、以下のような働きをします。

  1. 血糖値を下げる
    血糖値が上がった時に、膵(すい)臓からインスリンというホルモンを分泌させます。インスリンは血液中の糖を脂肪に変えることで血糖値を下げます。
  2. 食欲を抑える
    脳の「満腹中枢」という部分を刺激して、「お腹いっぱい」と感じやすくします。自然に食欲を抑え、食事量を減らせます。
  3. 消化をゆっくりにする
    腸が食べ物を運ぶ動き(ぜん動運動)をおさえて、食べたものがゆっくり消化されるようにします。満腹感が長く続き、空腹を感じにくくなります。

セマグルチドの効果を示した臨床データ

セマグルチドの効果は、2型糖尿病ではオゼンピックとリベルサス、肥満症ではウゴービとしての臨床試験で確認されています。以下、それぞれの薬についての試験結果を紹介します。

オゼンピックの臨床データ(2型糖尿病)

この薬の臨床試験は、食事療法および運動療法で血糖値がうまく下がらない2型糖尿病患者388人を対象に行われました。(17.1.1 単独療法:プラセボ対照二重盲検比較試験(第III相国際共同試験), 医療用医薬品:オゼンピック, 添付文書情報, [リンク])

被験者はオゼンピックと同量のセマグルチドもしくは偽薬(プラセボ)がランダムで投与されました。30週間の投与後、セマグルチドは糖尿病の重症度を示す数値がプラセボよりも明確に改善しました。これにより、2型糖尿病に対するオゼンピックの有効性が実証されました。

リベルサスの臨床データ(2型糖尿病)

この薬の臨床試験は、食事療法および運動療法で血糖値がうまく下がらない2型糖尿病患者243人を対象に行われました。(17.1.1 単独療法:プラセボ対照二重盲検、実薬対照非盲検比較試験(第II/III相国内試験), 医療用医薬品:リベルサス, 添付文書情報, [リンク])

被験者にはリベルサスと同量のセマグルチド、類似薬のリラグルチド、偽薬(プラセボ)がランダムで投与されました。30週間の投与後、セマグルチドは糖尿病の重症度を示す数値がプラセボよりも明確に改善しました。類似薬のリラグルチドと比較しても、微量ながらセマグルチドの方が改善しました。これにより、2型糖尿病に対するリベルサスの有効性が実証されました。

ウゴービの臨床データ(肥満症)

この薬の臨床試験は、処方条件を満たした特定の肥満症患者401人を対象に行われました。(17.1.1 プラセボ対照二重盲検比較試験(高血圧、脂質異常症又は2型糖尿病を有する肥満症患者、国際共同第III相試験), 医療用医薬品:ウゴービ, 添付文書情報, [リンク])

被験者はウゴービと同量のセマグルチドもしくは偽薬(プラセボ)がランダムで投与されました。68週間の投与後、体重変化率はセマグルチドが−13.4%、プラセボが-1.9%でした。セマグルチドはプラセボよりも大幅な減量効果が認められました。これにより、肥満症に対するウゴービの有効性が実証されました。

セマグルチドが配合されている糖尿病の治療薬
先発薬(皮下注):オゼンピック(ノボノルディスク)
先発薬(皮下注):ウゴービ(ノボノルディスク)
先発薬(内服):リベルサス(ノボノルディスク)

セマグルチドの副作用

副作用
主な副作用は吐き気および下痢です。まれに糖尿病網膜症や頭痛、嘔吐、下痢、便秘、食欲減退なども起こりえます。

重大な副作用
低血糖、急性膵炎(きゅうせいすいえん)、胆嚢炎(たんのうえん)、胆管炎(たんかんえん)、胆汁うっ滞性黄疸(たんじゅううったいせいおうだん)。

副作用の発生頻度

以下はセマグルチドの添付文書(11. 副作用, 医療用医薬品: リベルサス, KEGG DRUG, [リンク])に記載されていた副作用の発現率です。

発症頻度:5%以上
胃や腸に出る症状 吐き気、下痢
発症頻度:1〜5%未満
代謝や栄養に関する症状 食欲減退
神経に関する症状 頭痛
目に出る症状 糖尿病網膜症(とうにょうびょうもうまくしょう)※糖尿病による目の疾患
胃や腸に出る症状 便秘、嘔吐、お腹の不快感、腹痛、消化不良、胃もたれ、胃の張り、胃酸が逆流する
検査でわかる変化 リパーゼという消化酵素の数値が高くなる
発症頻度:0.5〜1%未満
神経に関する症状 ふらつき(浮動性めまい)、味覚異常
胃や腸に出る症状 腸にガスがたまる、胃炎(いえん)、げっぷ
体全体の不調 疲れやすい、体に力が入らない
検査でわかる変化 体重が減る、酵素の数値が高くなる(クレアチンホスホキナーゼ、アミラーゼ)
発症頻度:不明
アレルギー反応 過敏症(発疹、じんましん等)
心臓の症状 心拍数(しんぱくすう:心臓の鼓動の速さ)が増える
胃や腸に出る症状 胃排出遅延(いはいしゅつちえん:胃の働きが遅くなる)
肝臓の不調による症状 胆石症(たんせきしょう:胆汁が固まって胆石ができる疾患)

主な副作用として、吐き気、嘔吐、下痢など胃や腸に関係する症状が出ることがあります。これらは主に消化を遅らせる働きによるものですが、膵炎の初期症状も疑われます。また、糖尿病網膜症の方は症状が悪化することがあります。いずれも、疑わしい場合は医師の診断を受けてください。

重大な副作用として、ごくまれに低血糖および急性膵炎、胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸が起こりえます。これらは血糖値の下げすぎ、インスリン分泌による膵臓への負担、消化器官である胆嚢(たんのう)を抑える働きによるものです。使用後に体の異変を感じた場合は、すぐに医療機関を受診してください。

セマグルチドは、使用をやめた後もしばらく効き続ける可能性があります。低血糖などの副作用に注意し、必要に応じて医師に相談しましょう。

セマグルチドの使用上の注意点

この項目では、セマグルチドの使用に際して特に注意が必要な方や、併用に注意すべき薬について説明します。該当する方や併用薬がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。

使用に注意が必要な人

過去に膵炎を起こしたことがある方

過去に膵炎と診断されたことがある方は、自己判断で使わないでください。本剤はごくまれに副作用として急性膵炎が起こる恐れがあります。膵炎の初期症状は、吐き気を伴う強い腹痛などです。主にみぞおちからへそにかけての上腹部に激痛が起こります。急にこれらの症状が出たら、すぐに本剤の使用を止めて医療機関を受診してください。

重度胃不全麻痺(じゅうどいふぜんまひ)など重い胃腸障害のある方

本剤の使用実績が少ないため、安全性が確立されておらず症状が悪化する恐れがあります。

低血糖になりやすい方

以下のいずれかに該当する方は、低血糖のリスクが高くなります。

  • 脳や副腎(ふくじん)に異常がある
  • 栄養不足や飢餓状態
  • 食事が不規則である
  • 体が衰弱している
  • 激しい運動をしている
  • 飲酒量が多い

低血糖は以下のような症状が出ます。

  • 強い空腹感
  • 体に力が入らない(脱力感)
  • 冷汗、顔面蒼白
  • 心臓がバクバクする(動悸)
  • 手足が震える(振戦)
  • 頭痛
  • めまい
  • 吐き気
  • 視界がおかしくなる(視覚異常)

上記の症状が出た場合は、すぐにブドウ糖を含む食べ物をとってください。ブドウ糖を手軽に摂取できる製品として森永ラムネがあります。低血糖時の推奨摂取量は10gであり、森永ラムネなら11粒で補給できます。

糖分補給で症状が改善しない場合や、たびたび症状が起こる場合は医師に相談しましょう。

胃の摘出手術を受けた方

本剤は主に胃で吸収されるので、摘出手術後に効果が弱まる可能性があります。この場合、医師によって他の薬の使用が考慮されます。

妊婦、妊娠の可能性がある女性、妊活中の女性

妊娠中の女性、妊娠している可能性のある女性、2ヵ月以内に妊娠を予定している女性は、本剤を使わずインスリンが用いられます。本剤は、いくつかの動物実験において、お腹の赤ちゃんに悪い影響が出たことが確認されています。

ラット
生存率の低下、成長の遅れ、骨や血管の異常
ウサギ
早期の流産、骨や内臓の異常
サル
早期の流産、骨の異常、先天性異常(胎児奇形)
授乳婦

授乳中の場合、医師が治療による効果と母乳をあげることのメリットの両方を比較して、授乳を続けるかどうかを判断します。ラットを使った実験では、本剤が母乳に移ることが確認されています。

小児等

子どもを対象にした臨床試験(効果や安全性を確認するための試験)は行われていません。

高齢者

本剤を使う時は、あらかじめ医師に相談しましょう。高齢になると、腎臓や肝臓などの機能が低下し、適切な用量も異なってくるためです。

併用に注意が必要な薬

他の糖尿病治療薬
  • ビグアナイド系薬剤
  • スルホニルウレア剤
  • 速効型インスリン分泌促進剤
  • α-グルコシダーゼ阻害剤
  • チアゾリジン系薬剤
  • DPP-4阻害剤
  • SGLT2阻害剤
  • インスリン製剤等

これらはいずれも本剤と同じく血糖値を下げる薬です。併用することで低血糖が起こる可能性があります。特にインスリン製剤やスルホニルウレア剤との併用は、低血糖のリスクが増加する恐れがあります。併用する場合は前もって医師に相談してください。

レボチロキシン製剤

体の代謝を調節する「レボチロキシン」という甲状腺ホルモンを外部から補う薬です。本剤と一緒に使うと、レボチロキシンの体内での量が33%ほど増えるという報告があります。併用にあたっては、医師が血液検査などで甲状腺の状態をこまめにチェックする必要があります。

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