GLP-1ダイエットとは?減量効果や通販で買える飲み薬を紹介
- 公開日
- 2023年06月16日
- 更新日

「痩せたいのにどうしてもお腹いっぱい食べてしまう…。」
そんな方におすすめなのが、GLP-1ダイエットです。
GLP-1ダイエットは、糖尿病治療薬を活用したメディカルダイエット。薬の効果で食欲が抑制されるため、無理なく食事制限が行えます。
- 食べるのを我慢するのが苦手な人
- 痩せにくい体質の人
- ダイエットが続かない人
- リバウンドしやすい人
- 運動が苦手な人
GLP-1ダイエットでは、半年間で-5~6kgの減量といった優れたダイエット効果が報告されています。
その反面、吐き気などの副作用も確認されており、よく理解して慎重に行うことが大切です。
ここからは、GLP-1ダイエットの効果や使用する医薬品、注意点を紹介していきます。GLP-1ダイエットを行う際の参考になれば幸いです。
GLP-1ダイエットとは?

GLP-1ダイエットは、食欲を抑制するホルモン「GLP-1」を利用したダイエットです。
GLP-1の働きを活発にする「GLP-1受容体作動薬」という薬を継続的に服用します。
少ない食事で満腹になるので、空腹感に苦しむことなく食事制限を行えます。
GLP-1 (グルカゴン様ペプチド-1) は、主にインスリンの分泌を助ける働きがあるホルモン。もともとGLP-1の分泌量が多い人は、体質的に太りにくい傾向があることから、別名「痩せホルモン」とも呼ばれる。
GLP-1ダイエットの特徴として、食事の量を無理なく減らせることと、太りやすい体質の改善が見込めることが挙げられます。
ダイエット中のストレスが少ないので、リバウンドしづらいことも魅力です。過去にダイエットに失敗している方でも、GLP-1ダイエットなら続けられる可能性が十分にあります。
食事の摂取量を減らす効果が期待できる
GLP-1には、さまざまな作用が確認されています。とりわけ、ダイエットに関連しているとされる作用は3つです。
- 食欲そのものを抑制する効果
- 脳の中枢神経に作用して食欲を抑制する。食欲が抑制されることで意識しなくても自然に食事の量が減っていく。
- 少ない食事でも満腹感を維持する効果
- 胃の排出速度が遅くなることで、食べたものの消化がゆっくりになる。胃の中に食べたものが残りやすくなるので少ない食事でも満腹感が得られる。
- 食後高血糖を抑えて太りづらくする効果
- 消化がゆっくりになることで血糖値の上昇も緩やかになる。すると、血中の糖質を脂肪に変換して蓄える「インスリン」の過剰分泌が抑制され、体に脂肪が付きにくくなる。
GLP-1ダイエットでは、食欲を抑えつつ、食後の満腹感を維持する作用から、食事の摂取量を自然に減らすことができます。
無理に食事を我慢する必要がないので、続けやすく結果が出やすいのが特徴です。
さらに食後高血糖を防ぐ働きによる体質改善効果も期待できます。
摂取カロリーを抑えつつ、太りにくい体質へと変わっていくため、効率的に体重を落とすことができます。
ただし、そもそもの食事量が多くない人では、期待ほどの効果が得られない可能性もあります。
GLP-1ダイエットの効果は、元のBMIが高い人ほど出やすい傾向があります。

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-5~6kgの体重減少が確認されている
GLP-1ダイエットの効果には個人差がありますが、半年~1年ほどで5~6kgほどの減量効果が報告された論文があります。
以下は、GLP-1受容体作動薬であるセマグルチド(商品名:オゼンピック)の減量効果が検証された論文のデータです。
5つの臨床試験(SUSTAIN1~5)で報告された体重減少量がまとめられています。

いずれの試験においても、2型糖尿病患者を対象にセマグルチドの投与が週1回のペースで行われました。
試験の期間は、SUSTAIN1・4・5が30週、SUSTAIN2・3が56週間です。
半年から1年くらいの治療で最低でも4.5kg、最大で6.4kgの減量効果が示されたことが分かります。
GLP-1ダイエットは適応外処方

ダイエットに使われるGLP-1受容体作動薬は、日本ではあくまで2型糖尿病の治療薬として承認されている薬です。
ダイエットを目的に使用する場合には「適応外処方」という形で処方されます。
適応外処方では、医薬品の安全性や有効性に関して国が承認していない治療法を患者が受けることになります。
通常の医薬品よりも慎重に取り扱うべきであり、医師からリスクや使用方法などに関するアドバイスを十分に受けることが必要です。
また適応外処方では、原則として健康保険が適用されません。クリニックなどでは自由診療となり、治療費は全額自己負担です。
自由診療では、クリニック側が自由に値段を設定できます。相場といえるものはありますが、クリニックによっては極端に高い金額に設定しているところもあるので、事前によく確認することが大切です。

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主なGLP-1受容体作動薬の種類

GLP-1ダイエットに使用されるGLP-1受容体作動薬には、様々な種類があります。
それぞれ剤型や投与頻度が異なるため、特徴をよく理解して自分に合った薬を選ぶことが大切です。
GLP-1ダイエットで主に処方されている薬として、以下の5つが挙げられます。
- リベルサス(飲み薬)
- オゼンピック(注射薬)
- ビクトーザ(注射薬)
- サクセンダ(注射薬)
- マンジャロ(注射薬)
GLP-1受容体作動薬には飲み薬と注射剤があります。
飲み薬は毎日の服用が必要ですが、注射剤のように痛みを感じる心配がありません。注射剤は自己注射する手間はかかりますが、薬によっては週1回の頻度で済みます。
リベルサス
画像引用:QLife「リベルサス錠3mgの基本情報」
総称名 | リベルサス |
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販売名 | リベルサス錠3mg、リベルサス錠7mg、リベルサス錠14mg |
有効成分 | セマグルチド |
剤型 | 飲み薬 |
投与頻度 | 1日1回 |
販売元 | ノボノルディスクファーマ |
添付文書 | 2023年2月改訂(第3版)(PDF:595KB) |
リベルサスは、有効成分セマグルチドが配合されているGLP-1受容体作動薬です。
注射剤が多いGLP-1受容体作動薬の中では珍しい、飲み薬タイプです。
毎日服用するだけなので、自己注射に慣れていない人でも簡単に使用できます。
リベルサスには、3種類(3mg・7mg・14mg)の錠剤があります。初めは3mgから飲み始めて、効果や副作用を見ながら7mg、14mgと段階を踏んで増量できます。
リベルサスは唯一、通販で買えるGLP-1受容体作動薬でもあります。
自宅に居ながらGLP-1ダイエットを行いたい方にもおすすめです。
オゼンピック
画像引用:QLife「オゼンピック皮下注2mgの基本情報」
総称名 | オゼンピック |
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販売名 | オゼンピック皮下注2mg |
有効成分 | セマグルチド |
剤型 | 注射 |
投与頻度 | 週1回 |
販売元 | ノボノルディスクファーマ |
添付文書 | 2023年2月改訂(第2版)(PDF:1.85MB) |
オゼンピックは、リベルサスと同じ有効成分セマグルチドを配合した注射剤タイプの薬です。
自己注射する手間はかかりますが、投与頻度は週1回です。他の薬と比べて少ない頻度の投与で効果が得られるため、毎日の投与が面倒な方におすすめです。
注射器に付いているダイヤルを回すことで、用量を0.25mg・0.5mg・1mgの3段階に調節可能です。用量は効果に応じて4週間間隔で増量できます。
注射器は、毎回新しい針を装着して使用し、薬剤が無くなるまで繰り返し使用できます。
1本の中に2mgの薬剤が入っているため、0.25mgなら8回、0.5mgなら4回、1mgなら2回まで使用できます。
ビクトーザ
画像引用:QLife「ビクトーザ皮下注18mgの基本情報」
総称名 | ビクトーザ |
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販売名 | ビクトーザ皮下注18mg |
有効成分 | リラグルチド |
剤型 | 注射 |
投与頻度 | 1日1回 |
販売元 | ノボノルディスクファーマ |
添付文書 | 2023年2月改訂(第2版)(PDF:655KB) |
ビクトーザは、この中では最も古くから処方されているGLP-1受容体作動薬です。
オゼンピックと同様に、注射器の針だけ替えて繰り返し使用します。
ただし、1日1回の投与が必要なので、週1回投与のオゼンピックと比べると、やや手間です。
用量は0.3mg/回から開始して、そこから0.3mgずつ増量できます。増量できる最高用量は1.8mg/回までです。
1本あたりの内容量が18mgなので、最低用量では60日間、最高用量では10日間で使い切る計算です。
サクセンダ
画像引用:Saxenda® Weight-Loss Pen Instructions
総称名 | ‐ |
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販売名 | SAXENDA |
有効成分 | リラグルチド |
剤型 | 注射 |
投与頻度 | 1日1回 |
販売元 | Novo Nordisk |
添付文書 | SAXENDA(liraglutide [rDNA origin] injection)(PDF:875KB) |
サクセンダはビクトーザと同様、有効成分にリラグルチドを配合している薬です。
2型糖尿病治療薬として日本で承認されているビクトーザに対して、サクセンダは肥満症治療薬として海外で承認されている、という違いがあります。
両者の最も大きな違いは最高用量です。
ビクトーザが最高1.8mg/日までしか投与できないのに対して、サクセンダは最高3.0mg/日まで増量できます。
つまり、サクセンダの方がより強力な効果で使用できるということです。
サクセンダとプラセボの比較試験では、56週間の治療によって92%の患者に減量効果が確認されています。
また、プラセボと比較して血圧やコレステロール、中性脂肪の値の改善も報告されています。
- サクセンダの臨床試験に関する参考サイト
- Xavier Pi-Sunyer, et al. "A Randomized, Controlled Trial of 3.0 mg of Liraglutide in Weight Management"N Engl J Med. 2015 Jul 2;373(1):11-22.
マンジャロ
画像引用:マンジャロ (チルゼパチド) | 医療関係者向け – 日本イーライリリー株式会社
総称名 | マンジャロ |
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販売名 | マンジャロ皮下注2.5mgアテオス(他、5mg・7.5mg・10mg・12.5mg・15mgの規格があります) |
有効成分 | チルゼパチド |
剤型 | 注射 |
投与頻度 | 週1回 |
販売元 | 日本イーライリリー |
添付文書 | 2023年4月改訂(第3版)(PDF:838KB) |
マンジャロは、GLP-1とGIPの作用を併せ持つ世界初の薬です。
GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)は、GLP-1と同じように食欲を抑制するほか、脂肪を分解する作用があるホルモンです。
減量効果だけでいえば、マンジャロはGLP-1受容体作動薬の中でも最強です。
マンジャロ15mgが投与された臨床試験では、約1年間の治療で10.7kgの減量が報告されています。
マンジャロは1回使い切りの注射器を使って、週1回のペースで注射します。自分で用量を調節する必要がなく使いやすいのも特徴です。
- マンジャロの臨床試験に関する参考サイト
- 医療用医薬品 : マンジャロ (マンジャロ皮下注2.5mgアテオス 他)
GLP-1ダイエットの注意点

GLP-1ダイエットを検討している方は、そのリスクについてもきちんと理解しておきましょう。
GLP-1ダイエットでは、胃腸障害や低血糖などの副作用が生じる可能性があります。
またGLP-1受容体作動薬を使うことで健康被害が生じるリスクが高い人や、そもそも薬の使用が禁止されている人もいます。
ここではGLP-1ダイエットを検討している方が知っておくべき「副作用」や「薬の使用が適さない人」といった注意点について解説します。
吐き気などの副作用が生じることがある
GLP-1受容体作動薬は、胃や腸の動きをゆっくりにして食べたものの消化を遅れさせます。
胃腸が普段とは異なる動きをするため、それに関連して吐き気や便秘、下痢などの症状が現れるのです。
基本的には、GLP-1ダイエットを始めた頃に発生しやすく、次第に治まっていく傾向があります。
まれにおきる副作用として低血糖にも注意が必要です。
GLP-1受容体作動薬は、もともと2型糖尿病の薬です。血糖値を下げる効果が強く出過ぎてしまった場合に、低血糖が生じることがあります。
低血糖になると冷や汗や手足のふるえ、動悸などが現れます。重度になると脳の糖分が不足して意識がもうろうとしてきます。
低血糖と思われる症状が出たらすぐにブドウ糖を摂取して医師に相談してください。
GLP-1ダイエットが適さない人もいる

体質などの理由からGLP-1受容体作動薬を使用することで、健康被害が生じるリスクが高い人もいます。
GLP-1受容体作動薬の使用が適さない人や、慎重な投与が必要とされている人としては、以下が挙げられます。
- 有効成分や添加物に対してアレルギーを起こしたことがある
- 18歳未満、または75歳以上
- 治療中の疾患がある
- 痩せすぎ(BMI18.5未満、体脂肪率15%未満)
- 低血糖を起こしやすい(糖質制限をしている、激しい運動を長時間している、お酒をよく飲んでいるなど)
- 妊娠している、または授乳中
上記にあてはまる方は、GLP-1ダイエットを始める前に必ず医師に相談してください。
特に薬の成分に対してアレルギーを起こしたことがある人は、GLP-1受容体作動薬の使用が完全に禁止されています。
過去に何らかの薬を使った際にアレルギー症状が出た経験のある人は、必ず医師に申告してください。
また他の医薬品を使用中の方についても医師への相談が必要です。
特に糖尿病治療薬やレボチロキシン製剤を使用している方は、GLP-1受容体作動薬との相互作用で悪影響が出る可能性があります。
リベルサスは通販でも購入できる

ここまでGLP-1ダイエットの効果や注意点について紹介しました。無理のない食事制限でストレスを感じることなく痩せられるのがGLP-1ダイエットの魅力です。
GLP-1受容体作動薬には、注射剤と内服薬があります。注射剤にはオゼンピックやビクトーザなどの種類がありますが、内服薬は現状リベルサスのみです。
リベルサスは、通販で購入できるGLP-1受容体作動薬です。医薬品であるリベルサスを通販で購入する場合、海外製のものを個人輸入することになります。
輸入と聞くと大変そうに感じるかもしれませんが、利用の仕方は一般的な通販サイトと変わりありません。リベルサスをカートに入れて配達や支払などに必要な情報を入力するだけです。
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