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淋菌感染症(淋病)がよくわかる疾患ガイドページ

淋菌感染症(淋病)は、淋菌によって引き起こされる性感染症の一種です。性行為によって主に伝播し、感染があると排尿時の痛みや膿性の分泌物など、不快な症状を引き起こすことがあります。男女ともに感染のリスクがあり、未治療の場合は不妊症や他の健康上の合併症を招く可能性があります。早期発見と適切な治療により完治可能な疾患であり、抗生物質が治療に用いられます。

このガイドでは、淋菌感染症の原因、認識すべき症状、効果的な治療方法、そして感染を予防するための実践的なアプローチについて患者に向けて詳しく説明し、健康への意識向上を図ります。

淋菌感染症(りんきんかんせんしょう)とは?

淋菌感染症(淋病)とは?

淋菌感染症は、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)という細菌によって引き起こされる性感染症の一つです。この細菌は主に性行為によって伝播し、男女ともに感染する可能性があります。感染が進行すると、男性では尿道からの膿性の分泌物や排尿時の痛み、女性では膣分泌物の増加や性交時の痛み、不正出血などの症状が現れることがあります。しかし、感染しても特に症状がない「無症候性感染」の場合も多く、知らず知らずのうちに他人に感染を広げてしまうことがあります。

日本における淋菌感染症の状況は、近年、性感染症全般の増加傾向に伴い、淋菌感染症の報告数も増加しています。特に若年層の性行為におけるリスク行動の増加が指摘されており、感染予防としての正しい知識の普及や、コンドームの使用など安全な性行為の実践が強調されています。

治療には抗菌薬が使用されますが、近年では抗生物質に対する耐性を持つ淋菌株も出現しており、適切な治療の選択や感染管理が重要となっています。感染の疑いがある場合は、早めに医療機関を受診し、適切な検査と治療を受けることが推奨されています。

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排尿痛、膿、おりものの増加など淋菌感染症の症状

排尿痛、陰茎から膿など淋菌感染症の症状チェックリスト
発症が多い部位 尿道、膣、喉など。
自覚症状 男性では2~9日潜伏したのち、尿道からの膿の分泌や排尿痛がでる。
女性では10日以上潜伏したのち、おりものが増えることがある。
発症の条件 以下の要素に当てはまる時期に発症しやすい。
・性交のパートナーに淋菌感染症が発覚した
・不特定の相手とオーラルセックスを含む性交渉をした
・クラミジアが陽性だった
間違えやすい疾患 クラミジア(潜伏期間が1~3週間ほどと若干長い、尿道からの分泌物が淋病と比べて透明でサラサラしている)

男性の症状は膿のような分泌物や排尿痛

男性の9割には、2日から9日間の潜伏期間を経て、陰茎から分泌物が出るといった症状が現れます。反対に1割程度の方は無症状です。

分泌物は膿のような性状で、色は乳白色~黄緑色です。分泌物の量は多く、陰茎の根本から先端に向けてしごくと、膿が押し出されるほどです。排尿痛は灼熱感を伴い、強烈な痛みが出ることもあります。陰茎を押すだけで痛みを感じる場合もあります。

その他に、初期症状として尿道の軽い違和感や痒みが出ることもあります。

女性の症状はおりものの増加や不正出血

女性の淋菌感染症における潜伏期間は、はっきり分かっていません。一般的には、感染から10日以上経って、おりものに変化が現れます。

おりものは淡い黄色や黄緑色で、匂いはあまり強くありません。女性の場合、淋菌感染症の症状はごく軽度であることも少なくありません。淋菌に感染している女性のうち、50%は無症状とされています。淋菌感染症が膣だけでなく尿道にまで及んでいると、頻尿や排尿痛などの強い症状が出ることもあります。

喉に感染しても無症状なことが多い

淋菌感染症は、喉に感染して咽頭炎をおこすこともあります。淋菌性咽頭炎では、喉の痛みや発熱などの自覚症状が現れることはほとんどありません。仮に喉に何らかの違和感が出ていたとしても、症状だけで淋菌感染症の有無を特定することは不可能です。

淋菌感染症の原因となる感染経路は性行為

淋菌感染症の原因は、細菌の一種である淋菌への感染です。性行為に伴う粘膜同士の接触が、主な感染経路となります。淋菌は喉や肛門にもうつることから、リスクのある行為は膣性交に限りません。オーラルセックスやディープキス、肛門性交でも十分に感染経路となります。
淋菌の感染力は高く、1回の膣性交における感染率は30%にものぼります。

性行為以外の淋菌感染症はほとんど無い

性行為を介さずに淋菌感染症を発症することは非常に稀です。病原体である淋菌は、乾燥や温度の変化によって簡単に死滅します。ヒトの粘膜から離れると、数時間で感染力を失うのです。日常生活の中で感染がおきることは、ほとんどありません。

とはいえ、性行為を介さない淋菌感染症の発症が、ごく少数報告されているのも確かです。淋菌が付着したお風呂の椅子や濡れたタオルなどが、たまたま粘膜に触れた場合に感染が生じることもあります。性行為なしで淋菌感染症を発症する可能性は「完全にゼロである」と言い切ることはできません。

治療の第一選択は注射による抗生物質の投与

淋菌感染症の治療に有効な成分
セフィキシム
第3世代のセフェム系抗生物質です。グラム陰性菌に分類される細菌への優れた抗菌効果を有します。呼吸器科、耳鼻科、泌尿器科など、様々な領域の治療に使われます。
ノルフロサキシン
世界初のニューキノロン系抗菌薬です。淋菌感染症の治療に使われます。グラム陰性菌に対する抗菌力も強く、緑膿菌やセラチアには特に強い抗菌作用があります。
セフィキシムが配合されている商品
ジプラックス
淋病に対する有効性が認められている唯一の経口薬であるセフスパンのジェネリックです。淋菌、インフルエンザ菌など11種類の細菌に対する適応が認められています。
ノルフロサキシンが配合されている商品
ノルフロックス
世界初のニューキノロン系抗菌薬であるバクシダールのジェネリックです。膀胱炎や淋菌性尿道炎、扁桃炎、副鼻腔炎など様々な疾患に対する適応を有しています。
最も優先されている治療法
治療法の内容 抗生物質の静脈または筋肉注射
診察が行える診療科 性病科、婦人科、泌尿器科など
施術に使用する抗生物質 セフトリアキソン
スペクチノマイシン
治療期間 単回投与

淋菌感染症の治療には、細菌を死滅させる抗生物質が用いられます。抗生物質の中でも第一選択されるのは、セフトリアキソンもしくはスペクチノマイシンです。これらの抗生物質は静脈注射か筋肉注射から投与されますので、医療機関の受診が必要となります。基本的には抗生物質の注射を1回受けるだけで、淋菌感染症は治癒します。

淋菌感染症ではパートナーとの同時治療が必要です。淋菌は非常に高い感染力を有しています。特定の性交のパートナーがいる場合には、双方に淋菌が感染している可能性が高いです。双方が感染している場合、片方だけが治療をしても、治癒後にパートナーから再感染してしまいます。特に女性では自覚症状に乏しく、感染に気づかないことが多いので要注意です。

注射薬が使えない淋菌感染症には飲み薬が使われる

淋菌感染症に対する有効性が認められている内服型の抗生物質としては、セフィキシムが挙げられます。セフィキシムは淋菌に対して高い抗菌力を示す抗生物質ですが、無効例も報告されていることから第一選択とされていません。淋菌では薬に対する耐性化(菌が薬に対する免疫を獲得すること)が進んでおり、内服型の抗生物質のほとんどが効かなくなりました。セフィキシムのような内服型の抗生物質が使用されるのは、アレルギーなどの理由から注射薬が使用できない場合に限られます。

淋菌感染症の予防にはコンドーム着用の徹底が大切

淋菌感染症を予防する方法は、淋菌に触れる機会をなくす他にありません。感染予防を徹底するのであれば、不特定の相手との性的関係や、あらゆる性風俗店の利用を避ける必要があります。
淋菌感染症が確認されている方と同居している場合には、濡れたタオルなどを使いまわすのは控えましょう。使用後のタオルは洗濯すれば大丈夫です。

性行為を行う際には、コンドームの着用を徹底することも大切です。ただし、オーラルセックスやディープキスでも淋菌がうつる可能性があるため、膣性交時におけるコンドームの着用だけでは確実な予防にはなりません。不特定の相手との性的接触時には、キスやクンニリングスは避けて、オーラルセックスの段階からコンドームを着用しましょう。完全ではなくとも、淋菌感染症のリスクを大きく下げることができます。

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