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ルパフィンの効果「強さ・発現時間・効かない場合」について

ルパフィンは、花粉症をはじめとするアレルギー性鼻炎や蕁麻疹、皮膚疾患に伴うかゆみなど、多岐にわたるアレルギー症状の治療に効果的な抗ヒスタミン薬です。

この薬の有効成分であるルパタジンが、アレルギー反応の原因となるヒスタミンの受容体との結合を防ぐことにより、症状の緩和を図ります。季節性および通年性のアレルギー性鼻炎や、様々な皮膚疾患に伴う不快なかゆみに対して、ルパフィンは即効性と持続性を兼ね備えた解決策を提供します。

この記事では、ルパフィンの効果と効能、特に花粉症と蕁麻疹に対する有効性、さらには他の抗ヒスタミン薬との比較、効果が見られない場合の対処法について詳しく説明します。

ルパフィンの効果と効能

効能・効果
アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹、皮膚そう痒症、皮膚炎)に伴うそう痒
(1)花粉症など季節性の鼻炎および通年性のアレルギー性鼻炎の症状緩和に有効です。
(2) 蕁麻疹、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患の症状を和らげます。

ルパフィンは、アレルギー症状の改善に有効な抗ヒスタミン薬です。

花粉による季節性アレルギー性鼻炎と、ダニ・ハウスダストによる通年性アレルギー性鼻炎の両方に効果があります。

蕁麻疹やアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患に伴うかゆみの軽減にも有効です。

ルパフィンの効果は、有効成分として配合されているルパタジンの抗ヒスタミン作用に由来します。

アレルギー症状は体内の化学伝達物質ヒスタミンが受容体と結合することで起こります。

ルパタジンは、ヒスタミンと受容体の結合をブロックする作用があり、アレルギー症状の抑制に役立ちます。

花粉症への効果

花粉症に対するルパフィンの効果は、プラセボ(効果のない偽薬)との比較試験によって実証されています。

試験では花粉症の患者900例が3つのグループに分けられ、それぞれプラセボ、ルパタジン10mg、ルパタジン20mgが1日1回のペースで投与されました。

2週間の服用の結果、ルパタジンを飲んだグループはプラセボのグループよりも花粉症の症状が大きく改善しました。

総鼻症状スコアの変化をルパタジンとプラセボで比較
薬剤 治療前 治療後 点数の変化
プラセボ(偽薬) 9.6点 8.8点 0.8点改善
ルパタジン10mg 9.6点 7.7点 1.9点改善
ルパタジン20mg 9.8点 7.5点 2.3点改善

上の表は、4つの鼻症状(くしゃみ、鼻水、鼻づまり、鼻のかゆみ)を0~4点で評価し、治療の前後における合計点の変化量を比較しています。

評価点は低いほど軽症、高いほど重症を示します。例えば0点だと「症状なし」、4点だと「最重度の症状」があることになります。

表を見ると、ルパタジンを20mg服用したグループは2.3点、10mg服用したグループは1.9点低下しています。

対して、プラセボを服用したグループは0.8点しか低下していません。

プラセボとルパタジンで合計点数の変化量に明らかな差が示されたことで、花粉症に対するルパフィンの効果が認められました。

蕁麻疹への効果

蕁麻疹への効果についても臨床試験が行われています。

慢性蕁麻疹の患者を対象に、ルパタジン10mgか20mgまたはプラセボが2週間投与されました。

それぞれの変化量は下記の表のようになりました。

総そう痒スコアの変化をルパタジンとプラセボで比較
薬剤 治療前 治療後 点数の変化
プラセボ(偽薬) 4.7点 3.5点 1.2点改善
ルパタジン10mg 5.1点 1.7点 3.4点改善
ルパタジン20mg 4.7点 1.4点 3.3点改善

蕁麻疹によるかゆみの症状を0~4点の範囲で点数化してもらい、日中と夜間の症状の合計点を比較しています。

かゆみがほとんどなければ0点、かゆみで他の事に手がつかないような状態であれば4点です。

臨床試験では、ルパタジン10mg、20mgの服用によってかゆみのスコアに3点以上の改善が見られました。

プラセボの変化量は1.2点なので、ルパタジンはプラセボよりも約2点分かゆみを抑えられることになります。

臨床試験によって、プラセボとの明らかな効果の差が示されたことで、ルパタジンは蕁麻疹への有効性が認められました。

ルパフィンの効果が発現する時間

ルパフィンの効果は、服用後1時間が経つまでに発現し、1日を通して効き続けます。

抗ヒスタミン薬の中でも特に優れた即効性と持続性の理由は、体内で変化して2段階で作用するルパフィンの有効成分にあります。

ルパフィンの有効成分ルパタジンは、そのままの形で素早く作用した後、一部がデスロラタジンという成分に変化して長く作用し続けます。

添付文書に記載されているルパタジンおよびデスロラタジンの血中濃度の推移は下記の表のとおりです。

ルパフィン10mgにおける有効成分の血中濃度の推移
成分 Tmax T1/2
ルパタジン 1.00時間←ここから効き始め 6.56時間
デスロラタジン 2.52時間 20.65時間←ここまで持続

「Tmax」とは、血中の成分濃度が最高値に達するまでの時間です。ルパタジンの濃度は1時間に満たないうちに最高値に達していることが示されています。

血中濃度の高さは効き目の強さに直結するので、血中濃度が最高になる服用1時間後までにはルパフィンが効き始めます。

「T1/2」とは、血中の成分濃度が半減するまでの時間です。ルパタジンは6時間ちょっとで半減期を迎えますが、デスロラタジンは20時間を過ぎたあたりでようやく半減します。

血中に早く吸収されるルパタジンと、長く留まるデスロラタジンが順番に作用することで、ルパフィンの即効性と持続力を実現しています。

他の抗ヒスタミン薬と強さで比較

花粉症の薬の強さと眠気のバランスでみるルパフィンの位置づけ

アレルギーの治療に用いられる抗ヒスタミン薬にはさまざまな種類があります。

それぞれ効き目の強さや副作用の出やすさなどに特徴が出ています。

ルパフィンは、比較的効き目が強い抗ヒスタミン薬です。

その他の抗ヒスタミン薬ではザイザルやアレロックも強い効き目が期待できます。

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ザイザルよりも強いことを示す研究データ

花粉症に対して、ザイザルよりもルパフィンの方が強力に症状を抑制することが示された海外の研究データがあります。

論文名
Rupatadine and levocetirizine for seasonal allergic rhinitis: a comparative study of efficacy and safety
比較された薬剤
ルパタジン(ルパフィン) VS レボセチリジン(ザイザル)
対象になった患者
季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)の患者:60名

この研究では、60人の花粉症患者を対象に、有効成分ルパタジンまたはレボセチリジンの服用を2週間行いました。

結果として、ルパタジンはレボセチリジンよりも症状の改善度や生活の質(QOL)の変化において優れていることが確認されました。

ルパタジンがレボセチリジンよりも優れた結果を示したことで、ザイザルと比較した際のルパフィンの優位性が証明されました。

アレロックに劣ることを示す研究データ

強い効き目があるルパフィンですが、アレロックには劣ることが示された海外の研究データもあります。

論文名
Olopatadine hydrochloride and rupatadine fumarate in seasonal allergic rhinitis: A comparative study of efficacy and safety
比較された薬剤
ルパタジン(ルパフィン) VS オロパタジン(アレロック)
対象になった患者
季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)の患者:70名

花粉症患者70人を2つのグループに分けてルパタジンもしくはオロパタジンの服用を2週間行い、効果を比較しました。

ルパタジンよりもオロパタジンの方が血中IgEや総鼻症状スコア、QOLを大きく改善しました。

オロパタジンがルパタジンよりも優れた結果を示したことで、ルパフィンと比較した際のアレロックの優位性が証明されました。

アレロックには市販薬がありませんが、海外製ジェネリックである「パタジン」であれば通販で購入できます。

ルパフィンが効かない場合

ルパフィンを服用してもアレルギー症状が治まらない場合は次のような対応をすることで解決することがあります。

  • 10mgで服用中であれば20mgに増量する
  • 異なる系統の抗ヒスタミン薬に切り替える
  • 目薬や点鼻薬を併用する

10mgで服用中であれば20mgに増量する

ルパフィンの通常用量は1日1回10mgです。

しかし、症状によっては10mgでは十分な効果が得られない場合があります。

そのような場合には、ルパフィンの1回あたりの用量を20mgまで増量することが可能です。

ルパフィンの含有量は1錠あたり10mgなので、1回1錠から1回2錠に増量することになります。

用量を増やすことで効果が強くなるため、症状が改善する可能性があります。

異なる系統の抗ヒスタミン薬に切り替える

抗ヒスタミン薬は構造式によって3つのグループに分けられます。

いずれかの抗ヒスタミン薬が効かない場合、別の構造式の薬への切り替えが有効なことがあります。

①三環系
ルパフィン、アレロック、アレジオン、クラリチン、デザレックス
②ピペリジン骨格
アレグラ、ディレグラ、エバステル、タリオン、ビラノア
③ピペラジン骨格
ジルテック、ザイザル

ルパフィンは三環系抗ヒスタミン薬に分類されます。

ルパフィン以外の抗ヒスタミン薬に変更する場合は、ピペリジン骨格またはピペラジン骨格の抗ヒスタミン薬にしましょう。

ピぺリジン骨格はアレグラ、ピぺラジン骨格はジルテックザイザルが有名です。

目薬や点鼻薬を併用する

つらいアレルギー症状が鼻や目に集中しているようであれば、それぞれに応じた剤形の薬が効果的です。

花粉症による鼻づまりなどの鼻症状には点鼻薬が有効です。

ナシビン点鼻薬は、血管収縮作用によって鼻づまりを解消します。

抗ヒスタミン薬と併用することも可能です。鼻症状がつらい時には、ルパフィンと併せて使用することで強くアレルギー症状を鎮めます。

目のかゆみや充血にはIF2点眼液のような目薬がおすすめです。

IF2点眼液は、有効成分オロパタジンの抗ヒスタミン作用によって目のアレルギー症状を抑制します。

アレルギー性結膜炎に対しては、抗アレルギー作用のある点眼液が優先的に処方されます。

治療だけでなく予防にも使えるので、花粉のシーズンを通して使用すれば花粉症による目のかゆみを防げます。

症状に応じてケースバイケースで使い分けることが大切です。

ルパフィンの効果まとめ

ルパフィンは、アレルギー性鼻炎や蕁麻疹、さらにはアトピー性皮膚炎を含む様々な皮膚疾患によるかゆみに対して有効な抗ヒスタミン薬です。有効成分ルパタジンが、ヒスタミンの受容体との結合を阻害することで、アレルギー反応による症状の発生を抑えます。

臨床試験により、ルパフィンの花粉症や蕁麻疹に対する効果が確認されており、服用後1時間以内に効果が現れ、長時間にわたり症状の緩和が持続することが示されています。一方で、すべての患者に効果的であるわけではないため、効果が不十分な場合は用量の調整、異なる抗ヒスタミン薬への変更、または目薬や点鼻薬の併用など、症状に応じた対応が推奨されます。

ルパフィンの適切な使用と、必要に応じた他の治療法との組み合わせが、アレルギー症状の改善に効果的です。

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