アムロジピンが配合されている通販商品
アムロジピンの禁忌事項
下記に該当する方はアムロジピンを使用しないでください。
- ジヒドロピリジン系化合物に対して過敏症をおこしたことがある
- 妊婦
アムロジピンを含むジヒドロピリジン系化合物による過敏症の既往歴がある場合、アムロジピンを服用することでより重度の過敏症状が発現するおそれがあります。
妊娠末期にアムロジピンを使用した際、妊娠期間や分娩時間の延長が生じたことが報告されています。妊婦または妊娠している可能性がある婦人は、アムロジピンを服用しないでください。
アムロジピンの働きと効果
- 効能・効果
- 高血圧症、狭心症
- (1) 過度な血圧の上昇を抑えて合併症の出現を防ぎます。
(2) 血管の収縮を抑制して血液の循環を改善します。
一般名:アムロジピンベシル酸塩
高血圧症の治療に使われる高血圧症・狭心症治療剤です。
血管を広げることで血液の流れを良くする働きがあります。降圧薬の中でもカルシウム拮抗薬に分類されており、効き目の良さと安全性の高さから高血圧治療の第一選択薬とされています。
アムロジピンは1日1回の服用で24時間のあいだ安定した降圧効果をもたらします。高血圧症は自覚症状が無いとされていますが放っておくと合併症を起こすことがあるため、アムロジピン製剤などの降圧薬を用いた治療が大切です。
アムロジピンの特徴として効果の発現が緩やかで長時間作用します。ゆっくりと効き始めるため、急激に血管が広がることがなく、自然に近い形で血圧を低下させます。降圧剤の服用中は急な血管拡張によって頭痛や潮紅が副作用として現れる場合がありますが、ゆっくりと効くアムロジピンはこれらの副作用が発現しづらいことも特徴として考えられています。
アムロジピンなどのカルシウム拮抗薬は血糖、尿酸、脂質などに悪影響が出ない特徴があります。そのため、アムロジピンは糖尿病や脂質異常症などを患っている方でも安心して服用できます。また、血管の拡張によって臓器への血流改善が見込めますので、脳卒中や腎臓病の高血圧症に対しても優先的に選択されます。
アムロジピンは血管平滑筋に作用して血管を拡げます。
アムロジピンはカルシウムチャネルに結合して平滑筋細胞内へのカルシウムイオンの流入を阻止する働きがあります。その結果、血管が拡張されて血圧を下げることができます。
アムロジピンは血管壁の平滑筋細胞におけるカルシウムチャネルに作用することでカルシウムイオンの流入を阻害して血管の収縮をブロックします。
血管の収縮は血圧上昇の原因の一つです。血管が収縮して血液の通り道が狭くなると血管壁にかかる圧力が増えて高血圧症となります。動脈の血管壁に存在する平滑筋細胞が収縮することで血管は細くなります。平滑筋細胞の収縮はカルシウムイオンが細胞内に流れ込むことで起こりますので、アムロジピンがカルシウムイオンの通り道であるカルシウムチャネルを塞いで、平滑筋細胞の収縮を防ぎ、血管を広げる働きをします。
アムロジピンの臨床成績は高血圧症に対して85.8%の有効性を示しています。
アムロジピンを含有している先発薬ノルバスクの臨床試験*では、本態性高血圧症(原因が他の疾患ではない高血圧症)に対して85.8%の有効率が報告されています。
成人の軽・中等本態性高血圧症にノルバスク2.5mgを1日1回投与して効果が不十分の場合に5mgまでの増量を行ったところ、2週目には投与前と比較して有意に血圧が降下し、12週後には正常値に近い値まで血圧を下げることに成功しています。
20~80歳の本態性高血圧症患者を対象として、アムロジピン5mgを服用する群と10mg服用する群に分けて有効性と安全性を比較した結果、10mg群では5mg群より有意に降圧効果が示されました。安全性については、副作用の発生が多くなりましたが重症度に差はなかったため、10mgの使用に問題はないと考えられています。
※出典:リンク先、販売名:ノルバスク錠2.5mg/ノルバスク錠5mg/ノルバスク錠10mg/ノルバスクOD錠2.5mg/ノルバスクOD錠5mg/ノルバスクOD錠10mgの添付文書を参照
ノルバスクを先発薬とした高血圧症の薬の有効成分として配合されています。
アムロジピンベシル酸塩の副作用
副作用
ほてり(熱感、顔面紅潮)、頭痛、頭重、めまい、ふらつき、全身倦怠感、脱力感、過敏症(発疹)、動悸、むくみ、眠気、吐き気、みぞおちの痛み、下痢、便秘、口の渇き、筋けいれん、しびれなどが生じることがあります。
重大な副作用
肝機能障害、黄疸、房室ブロック、劇症肝炎、無顆粒球症、横紋筋融解症。
以下はノルバスク錠のインタビューフォーム*に記載されていた副作用の発現率です。
副作用の症状 | 発現数 | 発現率 |
---|---|---|
ALT(GPT)上昇 | 21例 | 1.90% |
AST(GOT) | 13例 | 1.18% |
頭痛 | 9例 | 0.82% |
ALP上昇 | 9例 | 0.82% |
顔面潮紅 | 8例 | 0.73% |
LDH上昇 | 6例 | 0.54% |
発疹 | 5例 | 0.45% |
アムロジピンは開発時と承認後6年間の調査から、主にほてり、めまい、頭痛、動悸などが副作用として出現することがあると分かりました。アムロジピンを長期間服用していると足の甲がむくんだり、歯肉が腫れることがあります。ブラッシングをして口内を清潔にしていれば歯肉の腫れは予防できます。
その他に、肝機能検査値の上昇、浮腫、頭痛、便秘、嘔気、全身倦怠感などの副作用が出現する場合があります。
アムロジピンを服用したことにより重大な副作用が現れることはめったにありませんが、症状が長く続いたり悪化したりする場合は医師の診断を受けてください。
- 使用に注意が必要な人
- <過度に血圧が低い患者>
アムロジピンの降圧作用により、さらに血圧が低下するおそれがあります。 - <肝機能障害がある患者>
アムロジピンの代謝が遅れて、血中濃度が高い状態で持続する可能性があります。特に高用量(10mg)では、副作用の発生率が高まると考えられています。 - <高齢者>
一般的に高齢者の過度な降圧は好ましくないとされています。薬を分解する生理機能が低下している高齢者では、アムロジピンの血中濃度が高くなりやすく、血中濃度半減期が延長する傾向が見られます。医師の観察のもと、用量の慎重な調節が必要です。 - <重篤な腎機能障害がある患者>
上記疾患に該当する場合、血圧の低下に伴って腎機能が悪化することがあります。
- 併用注意薬
- <降圧作用のある薬剤>
高血圧症の改善に用いられます。アムロジピンと相互的に降圧作用を増強することで、薬効が強くなり過ぎることがあります。 - <CYP3A4阻害剤>
エリスロマイシン、ジルチアゼム、リトナビル、イトラコナゾールなど。
エリスロマイシンおよびジルチアゼムとの併用によって、アムロジピンの血中濃度が上昇したと報告されています。アムロジピンの代謝が阻害されたことで血中濃度が上昇した可能性が考えられるため、アムロジピンの代謝に関わるCYP3A4を阻害する薬との併用には注意してください。 - <CYP3A4誘導剤>
リファンピシンなど。
アムロジピンの代謝が促進されて、血中濃度が低下することがあります。十分な降圧効果が得られない場合があるため注意が必要です。 - <シンバスタチン>
血中の総コレステロールを減少させる作用から高脂血症に使用されます。アムロジピンとシンバスタチン80mgを併用した際に、シンバスタチンの血清中濃度-時間曲線下面積(AUC)が77%上昇したと報告されています。 - <タクロリムス>
臓器移植における拒絶反応の抑制に使用される免疫抑制剤です。併用によりタクロリムスの血中濃度が上昇して腎障害などの副作用があらわれることがあります。
- アムロジピンと関連する成分
- ニフェジピン
血圧を下げる効果が強い特性があり、臓器への血流を保持する働きにも優れた高血圧症・狭心症治療薬です。血管を拡張させる働きによって、血圧の上昇を抑えます。 - テルミサルタン
血管の収縮を抑制することで降圧効果を示す高血圧症治療剤です。アンジオテンシンII受容体拮抗薬の一種で、比較的副作用が少ないとされています。服用から24時間効果が持続します。 - バルサルタン
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬と呼ばれる高血圧症の治療薬です。1回の服用で24時間効果が持続します。心不全、糖尿病、腎臓疾患などの患者の高血圧治療に適した降圧剤です。 - オルメサルタン
血管を収縮させるアンジオテンシンの働きを阻害する作用で血管拡張を促す受容体拮抗剤です。高血圧症の治療に用いられ、特に本態性高血圧症に対して高い有効性が確認されています。 - ロサルタン
1日1回の服用で降圧効果が24時間持続する降圧剤です。アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬の一種ですが、尿酸を低下させる作用があり、高尿酸血症を合併している高血圧症の治療に適しています。 - ペリンドプリルエルブミン
アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬に分類される高血圧症治療剤です。降圧効果の他に臓器の保護、糖尿病の改善などの付加的な効果があります。 - スピロノラクトン
高血圧および浮腫を利尿作用によって改善します。カリウムを保持しながら体内の余分な水やナトリウムを排泄します。他の降圧薬や利尿薬と併用して使用されます。 - ビソプロロールフマル酸塩
心不全、頻脈、狭心症、心筋梗塞後に伴う高血圧症の治療に適した降圧剤です。ノルアドレナリンとβ1受容体の結合を妨げる働きをするβ遮断薬です。